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2015 Fiscal Year Annual Research Report

気道上皮におけるZAPSを介した新規抗ウイルスメカニズムの解析

Research Project

Project/Area Number 25713032
Research InstitutionTokyo Medical and Dental University

Principal Investigator

早川 清雄  東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助教 (00368292)

Project Period (FY) 2013-04-01 – 2017-03-31
Keywords自然免疫 / インフルエンザウイルス
Outline of Annual Research Achievements

これまでに、細胞内で核酸認識に関わるRIG-Iの活性化をポジティブに調節する因子として、ZAPS(Zincfinger antiviral protein 1, shoter isoform)を見出した。本研究では、この結果を基盤として、インフルエンザウイルスに対する抗ウイルスメカニズムを明らかにすることを目的とし、その基盤的研究を進めている。HEK293T細胞に対して免疫応答の抑制に関与するインフルエンザウイルス由来NS1を単独またはNS1とZAPSを共発現させた細胞に、ウイルス由来のRNAを認識するセンサー分子RIG-Iのリガンドとなる3pRNAやウイルス由来RNAを細胞内に導入すると、NS1によるインターフェロンやサイトカインのmRNA発現の抑制がZAPSにより有意に回復されること、さらに免疫沈降法や蛍光顕微鏡を用いた解析を通じて、RIG-IとNS1の会合性がZAPSにより阻害されることがわかってきた。また、ZAPSを過剰発現させたトランスジェニックマウスを用いて、マウス胎児繊維芽細胞(MEFs)を調整し、3pRNAやウイルス由来RNAで刺激をした結果、インターフェロンやサイトカインの発現が増強したことから、in vivo の実験系においてZAPSトランスジェニックマウスを用いてインフルエンザウイルス(PR8)を感染させると、インターフェロンが強く誘導され、さらにウイルス由来のRNAの減少が認められたことから、ZAPSを介するインフルエンザウイルスの抑制が期待されることがわかってきた。こららの結果から、動物実験を含めた実験について、現在、詳細な検討を進めている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

本研究では、インフルエンザウイルスに対する抗ウイルスメカニズムを明らかにすることを目的として実験を進めている。in vitro の実験系においては、ZAPSとRIG-I/NS1の結合性に関する実験・ZAPSの変異体をを用いた競合実験などを行うことでNS1による免疫応答抑制の回避に必要なメカニズムが明らかになりつつある。さらにトランスジェニックをマウス由来のMEFs(in vitro)やマウスを用いた実験(in vivo)も検討を進めており、生体におけるZAPS機能の重要性が明らかになりつつある。現在、論文作成にむけて調整を行っている。

Strategy for Future Research Activity

これまでの実験計画・結果に基づき、in vivo における実験を中心に解析を進めていく計画である。トランスジェニックマウスに対して、インフルエンザウイルスを感染させ、インターフェロンやサイトカインの発現・ウイルス量をPCRで検討し、さらに感染マウスの血清や肺胞洗浄液(BALF)中のインターフェロンやサイトカインの産生量をELISA等を用いて解析することを検討する。最終的には、インフルエンザウイルス感染によるsurvival を解析することにより、免疫システムの回避に対するZAPSの機能を明らかにする。

Causes of Carryover

本研究計画を遂行するにあたり、細胞内核酸認識に関わるセンサー分子の調節因子としてZAPSを見出した。本研究計画では、インフルエンザウイルスに対する抗ウイルスメカニズムを明らかにすることを目的として基盤的研究を進めている。本研究を進めるにあたり、トランスジェニックマウスの使用が必要であり、マウスの使用に関しては共同研究をおこなっていることから、動物実験を含めた研究の再現実験やディスカッション(旅費等)のために本予算の使用が必須である。

Expenditure Plan for Carryover Budget

本研究課題を遂行するための消耗品および旅費・成果の発表に関わる費用として本研究費の使用を計画している。

  • Research Products

    (2 results)

All 2016 2015

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Acknowledgement Compliant: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] Constitutive aryl hydrocarbon receptor signaling constrains type I interferon-mediated antiviral innate defense.2016

    • Author(s)
      Yamada T, Horimoto H, Kameyama T, Hayakawa S, Yamato H, Dazai M, Takada A, Kida H, Bott D, Zhou AC, Hutin D, Watts TH, Asaka M, Matthews, Takaoka A
    • Journal Title

      Nat Immunol.

      Volume: 印刷中 Pages: 印刷中

    • DOI

      10.1038/ni.3422

    • Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
  • [Presentation] 炎症シグナルが調節する脂質代謝調節機構2015

    • Author(s)
      早川清雄,今野太貴,星野由紀子,大石由美子
    • Organizer
      第38回 日本分子生物学会年会/第88回日本生化学会大会 合同大会
    • Place of Presentation
      神戸
    • Year and Date
      2015-12-02 – 2015-12-02

URL: 

Published: 2017-01-06  

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