2014 Fiscal Year Annual Research Report
軟骨内骨化を制御する血管新生因子標的microRNAの同定と機能解析
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25713064
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Research Institution | Kyushu Dental College |
Principal Investigator |
藤田 優子 九州歯科大学, 歯学部, 助教 (90514670)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 軟骨内骨化 / マイクロRNA / 骨形成 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでに、マウス下顎頭と膝関節の発生、成長過程において低酸素下における熱ショック蛋白質が、血管内皮細胞増殖因子(VEGF)同様、主に成長期の肥大軟骨細胞に発現し、血管侵入から石灰化の過程に係わっていることを確認した。また、一度壊死した歯髄の血流の復活に、根尖部に残存する歯根膜由来幹細胞とVEGFやFGFなどの血管新生因子以外に、壊死組織中で誘導された血管新生因子の発現が関与していることを確認した。 成長期のラットを用いた研究により、メカニカルストレスの消失とともに軟骨細胞の分化・増殖が消滅すること、急速かつ強制的なメカニカルストレスの負荷は軟骨細胞の消失と骨芽細胞による急速な骨化を亢進させ、結果的に生理的なメカニカルストレスが軟骨細胞の分化、成長の促進に最も有効であることを証明した。 さらに、前年度に行ったヒト血清中、ラット骨・筋肉中のmicroRNAの抽出と標準化の結果をもとに、現在、部位特異的に発現するmicroRNAの同定を行うための解析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予想していた通りの展開で、計画通りに進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに得た結果から、低酸素下でVEGFが血管新生と骨形成を誘導すると仮定し、それを制御するmicroRNAを同定する過程に進んでいく予定である。特に、軟骨特異的に発現する血管新生因子標的microRNAを同定し、同定したmicroRNAを軟骨特異的に強制発現させたコンディショナルトランスジェニックマウスを作製し、胎仔の軟骨成長をin vivoで免疫組織学的に解析する。さらに、変形性関節症モデルマウスの軟骨において同定したmicroRNAの発現確認と定量解析を行う。 軟骨変性の評価と軟骨細胞の機能解析を行う。
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Causes of Carryover |
平成26年度に遂行中であった計画の一部が年度をまたいでしまったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
遂行中の計画は、平成27年度内に終了予定としている。
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Research Products
(4 results)