2015 Fiscal Year Annual Research Report
局所時間を利用したジャンプ型確率過程の統計的推測とその応用
Project/Area Number |
25730016
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Research Institution | Shiga University |
Principal Investigator |
藤井 孝之 滋賀大学, 経済学部, 准教授 (40530259)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 確率過程 / ノンパラメトリック統計 / 局所時間 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度も継続してジャンプ型確率過程の統計的推測理論の研究について、以下の事項に取り組んだ。 (1) ジャンプ型確率過程の局所時間推定量の漸近分布を明らかにすべく、文献の調査や情報の収集を行った。当初はマルチンゲール理論を用いることを想定していたが、前年度の研究ではその方針による研究推進が多少難航した。本年度の文献調査の過程で、視点を変えたアプローチによってこの問題を解決しうる有用な結果が得られたため、その手法についてさらに詳しく学習し、論文として成果をまとめようと取り組んでいる。 (2) 理論的成果の応用を見据えて、ジャンプ型確率過程における統計的モデル選択問題についても引き続き研究を進めている。 (3) シミュレーションプログラムの開発を行い、このプログラムを用いて理論的には未知であるLTEの分布を数値実験によって確認した。簡単なモデルの場合に、(1)の理論的な結果に対して、その裏づけとなりうる良好なシミュレーション結果が得られた。ただし、この結果については更なる精査が必要と考えている。 (4) 保険数理の分野へ理論的成果を応用するべく、文献の調査を行った。
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