2015 Fiscal Year Annual Research Report
先端LSIテスト手法に対応した設計フロー最適化に関する研究
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25730031
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
宮瀬 紘平 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 助教 (30452824)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | LSIテスト |
Outline of Annual Research Achievements |
LSI製造技術の進歩は、LSIの多機能化・高機能化をもたらす代わりに、LSIの欠陥を引き起こすメカニズムも複雑にし、今後もその傾向は継続している。2015年度は、複雑な欠陥を引き起こすLSIに対する設計フローの構築に関する研究を行った。 レイアウト設計情報など大量の設計データを効率良く利用するために、レイアウト上の欠陥のメカニズムを複雑にしているエリアを絞り込み、そのエリアに対する欠陥検出能力が向上可能なLSI設計フローの構築に関する研究を行った。本研究では、消費電力増加の観点からエリアを絞り込み、そのエリアの消費電力増加の影響を考慮したテスト入力生成が行うことが可能なフローを構築した。また、絞り込んだエリアは、制約が大きいがレイアウト設計時に回路を修正するための指針となることも示した。 エリア絞り込み技術の成果は、LSIテスト分野のみではヨーロッパ最大のシンポジウムであるEuropean Test Symposium 2015および国内のディペンダブルコンピューティング研究会で論文発表しており、提案手法が短時間で処理可能な点に関して一定の評価を得た。また、実験に用いた回路以外の回路での評価実験や実機テストでの評価が今後の研究成果として期待された。 当初、提案設計フローを構築することにより欠陥検出能力が低下し回路修正による検出率向上技術が必要であると想定していたが、提案設計フローによって欠陥検出能力は低下しないため回路修正は行わないこととした。その代り、消費電力増加の影響を考慮して絞り込んだエリアに加え、消費電力増加によって遅延増加の影響が出やすい信号伝搬経路を対象可能な先端テスト入力生成を含む設計フローを構築した。
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