2015 Fiscal Year Annual Research Report
分散処理環境における高速・高精度かつ低負荷な画像検索システムの開発
Project/Area Number |
25730073
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Research Institution | Takushoku University |
Principal Investigator |
渡邊 修 拓殖大学, 工学部, 准教授 (30384697)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 画像検索 / JPEG 2000 / 画像圧縮 / イメージセキュリティ / JPEG Privacy & Security / JPEG XT |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,分散処理環境における高速・高精度な画像検索システムの開発である.分散処理環境における 画像検索システムの課題は,応答速度,セキュリティ,検索に用いる特徴量データのコンパクト生などが挙げられる.これらの課題を解決し,モバイル端末のような処理能力が比較的低く,通信品質が安定しない伝送路における分散処理環境においても,高速かつ高精度で,加えてセキュリティを確保した画像検索を行うためのシステムを提案することが本研究の最終目標である. これまでに,特徴量算出アルゴリズムに発生している問題点を回避するという課題が存在したが,当初計画とは異なり,問題発生のメカニズムの解析は完了したものの,回避アルゴリズムの期間内での開発は相当の困難を伴うと判断した.これに伴い,平成26年度では,検索システムに求められるセキュリティについて考察・検討を加え,その実現方法について検討を行った.分散処理環境におけるセキュアな検索を実現するためには,ユーザが送信するデータが暗号化されている必要がある.しかし,ここでいわゆる一般的な暗号化方式を適用してしまうと,符号化画像としての特長の一切が失われてしまう.この問題の解決策として,符号化画像としての特長を維持したままデータを暗号化するための知覚暗号化法をJPEG 2000符号化画像に適用する方法を開発し,その性能を検証した.この成果については,信号処理分野のトップカンファレンスであるICASSP 2015に採択され,発表を行った. 平成27年度では,前年度に得られた知見を発展させ,動画像への拡張を行った方法をIEEE主催の国際会議であるISCIT 2015に投稿し,採択後,発表を行った.これと並行し,新しい符号化方式であるJPEG XTについても,その検索に用いる特徴量算出を見据えて,関連研究を行い,国内学会にて発表を行った.
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