2014 Fiscal Year Research-status Report
広域仮想クラスタのためのネットワークスループットアウェアな仮想ネットワークの研究
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25730075
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
市川 昊平 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 准教授 (90511676)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 広域計算環境 / クラウドコンピューティング / Software Defined Network / OpenFlow / 国際情報交換 / タイ:アメリカ:台湾 |
Outline of Annual Research Achievements |
複数拠点の計算資源からなる仮想的なクラスタ環境(マルチサイト仮想クラスタ)を構成する上で、拠点間における仮想ネットワークの確立は、その仮想クラスタの性能や応答性を決定づける重要な要素の一つである。本研究では、ソフトウェアによってネットワークを制御する技術であるSDN (Software Defined Network)を活用し、拠点間ネットワークの帯域や遅延を考慮に入れ自動的に最適な仮想ネットワークを動的に構成する、ネットワークスループットアウェアな仮想ネットワーク構成技術の開発を目指し、研究開発を実施している。 当該年度は昨年度にプロトタイプ開発を終えた、ネットワーク状況を収集するネットワークセンサエージェント、収集した情報に基づいて最適ルーティングを実施するコントローラに関して、国際的に分散して構築しているSDNテストベッドであるPRAGMA-ENT環境において、実証実験を実施した。奈良先端大、大阪大学、産業総合研究所、カリフォルニア大学サンディエゴ校、フロリダ大学を結んだSDNテストベッドにおいて、本研究の成果物を使用することによるネットワークパフォーマンス向上を確認できた。また、実証実験を進める中で、スループットアウェアなネットワークルーティングを実現する上では、広域ネットワーク上において形成されるマルチパスを効果的に利用すべきことが明らかになった。このため、マルチパスを用いた制御機構の構築を進めるため、計画を変更し、次年度も研究課題を継続して実施することとした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では、1) ネットワーク状況を収集するネットワークセンサエージェントの設計と実装、2) 収集情報に基づいた最適ルーティング制御を実施するコントローラの設計と実装、3) 提案仮想ネットワーク上におけるマルチサイト仮想クラスタの実証実験による評価という3つのマイルストーンを設定して進めている。当該年度においては、計画通り 3)の実証実験を実施し、評価結果を得ることができたことから、順調に進展していると判断している。 また、その評価結果に基づいて研究計画書を変更するなど、柔軟な対応を実施している。
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Strategy for Future Research Activity |
当該年度に実施した、実際の広域ネットワークにおける実験により、広域ネットワーク上で生じるマルチパスを効果的に利用すべきであることが判明した。そのため、本研究は当該年度で完了する予定であったが、研究期間を延長することで、この問題の解決に当たることにした。 具体的はマルチパスを有効に活用するための新たなネットワークコントローラを設計し、その成果を国内外に向けて発表する予定である。その際に、マルチパスを用いた評価実験を実施するため、引き続き国際的に展開して構築したSDNテストベッドを運用し、本研究の評価環境として活用する予定である。
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Causes of Carryover |
当該年度に実施した広域ネットワーク上における実証実験において、スループットアウェアなネットワークルーティングを実現する上では、広域ネットワーク上で形成されるマルチパスを効果的に利用すべきであることが判明し、研究計画を変更して、マルチパス制御機構の構築をすることとしたため、未使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度においては、マルチパス制御機構に関して、年度の前半にプロトタイプの設計および実装を完了し、年度後半においてこれまでの研究成果と合わせた形で、成果の報告を国内外に向けて実施していく予定である。次年度使用額に関しては、その研究開発費用、および成果報告旅費に使用する計画である。
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Research Products
(11 results)
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[Presentation] Application-Oriented Bandwidth and Latency Aware Routing with OpenFlow Network2014
Author(s)
Pongsakorn U-chupala, Kohei Ichikawa, Hajimu Iida, Nawawit Kessaraphong, Putchong Uthayopas, Susumu Date, Hirotake Abe, Hiroaki Yamanaka, Eiji Kawai
Organizer
Emerging Issues in Cloud Workshop, 6th IEEE International Conference and Workshops on Cloud Computing Technology and Science
Place of Presentation
Nanyang Executive Centre, Singapore
Year and Date
2014-12-15 – 2014-12-18
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[Presentation] Performance Characteristics of an SDN-enhanced Job Management System for Cluster Systems with Fat-tree Interconnect2014
Author(s)
Yasuhiro Watashiba, Susumu Date, Hirotake Abe, Yoshiyuki Kido, Kohei Ichikawa, Hiroaki Yamanaka, Eiji Kawai, Shinji Shimojo, Haruo Takemura
Organizer
Emerging Issues in Cloud Workshop, 6th IEEE International Conference and Workshops on Cloud Computing Technology and Science
Place of Presentation
Nanyang Executive Centre, Singapore
Year and Date
2014-12-15 – 2014-12-18
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[Presentation] SAGE-based Tiled Display Wall Enhanced with Dynamic Routing Funcitonality Triggered by User Interaction2014
Author(s)
Yoshiyuki Kido, Kohei Ichikawa, Yasuhiro Watashiba, Hirotake Abe, Hiroaki Yamanaka, Eiji Kawai, Haruo Takemura, Shinji Shimojo
Organizer
Innovating the Network for Data Intensive Science workshop (INDIS2014), The International Conference for High Performance Computing, networking, Storage and Analysis (SC14)
Place of Presentation
The Ernest N. Morial Convention Center - New Orleans, United States
Year and Date
2014-11-16 – 2014-11-21
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