2014 Fiscal Year Annual Research Report
全方位分光HDR画像を用いたシーン光源情報の獲得と解析及び画像再現への応用
Project/Area Number |
25730104
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
平井 経太 千葉大学, 融合科学研究科(研究院), 助教 (30583405)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 全方位画像 / ハイダイナミックレンジ画像 / 分光画像 / 計測システム / 画像データベース |
Outline of Annual Research Achievements |
現在の高度化した映像情報社会において,コンピュータビジョンやコンピュータグラフィックスなどの「色や物体の見え」を研究する分野で培われてきた技術は非常に大きな役割を占めている.このような色や物体の見えに関する研究分野において,物体を照明する「シーン中の光源情報」が重要となる.シーン光源は太陽や天空からの直接光及びシーン中の物体から反射した間接光から構成されるため,全周囲の情報を考慮する必要がある.また,自然シーンは明るい太陽から影のような暗い場所までの広い輝度レンジ(ハイダイナミックレンジ:HDR)を含み,それらの分光分布は多種多様にわたる.そのため,全方位分光HDR画像をシーン光源情報として扱う必要があるが,その獲得や解析,再現に関する研究はほとんど進んでいない.そこで本研究課題では,(1)全方位分光HDR画像の計測システムの開発,(2)様々なシーン光源情報の計測,(3)分光分布推定アルゴリズムの構築,(4)シーン光源の特性解析,(5)コンピュータグラフィックス技術を用いた色や物体の見えの再現への応用に着目し,その問題点を克服することで,シーン光源及び物体の見えの研究の基盤技術を構築していることを目的としている. 上記の課題のうち,(3)分光分布推定アルゴリズムの構築,(4)シーン光源の特性解析,(5)コンピュータグラフィックス技術を用いた色や物体の見えの再現への応用を平成26年度の実施計画としていた.(3)分光分布推定アルゴリズムの構築は,既に研究を終え平成26年度に学会済みである.(4)シーン光源の特性解析,(5)コンピュータグラフィックス技術を用いた色や物体の見えの再現への応用については,現在研究を纏めている状態であり,近々学会に投稿・発表する予定である.各課題に対しては,おおむね目標とするレベルの成果を得られたと考えている.
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