2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25730116
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
上瀧 剛 熊本大学, 大学院先導機構, 助教 (20582935)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | スペクトル理論 / SIFT / コンピュータビジョン |
Research Abstract |
関数解析学の分野で知られるスペクトル分解をコンピュータビジョンの諸問題に応用する研究を進めている。具体的には,ガウシアンフィルタで入力画像を様々なスケールでぼかして、それを画像解析に用いるスケールスペースに本理論を応用する。上記のボケ画像の枚数を増やすほどスケール分解能が上がり,画像解析の精度が向上するが,計算面で不利になる。そこで,複数のボケ画像を主成分分析を用いて圧縮する方法が考えられるが,スケールパラメータは連続量であるためボケ画像は無数に存在するために,従来の共分散行列を用いた主成分分析は使えない。そこで,行列ベースの主成分分析を無限次元に一般化したスペクトル分解を用いて,スケールスペースの圧縮,その固有解の導出および解析を進めた。また,これらの結果の画像解析への応用を試みた。 25年度では,等方的な1パラメータのGaussian filter,Derivative Gaussian filter およびScale-Normalized Laplasian of Gaussian filter (sLoG)の3種の解析を進め,これらの固有解を3次多項式で近似し,その具体的な解を求めた。基底数(固有フィルタ)が4程度で,コンピュータビジョンの応用で十分な近似精度が得られた。具体的には,任意のスケールのボケ画像が3~4枚の固有フィルタの畳み込みによって高精度に復元できた。また,sLoGの固有フィルタを用いたSIFT検出器(Scale Normalized Feature Transform)を開発した。従来のSIFTと同程度の計算時間となり,Oxfordデータセットにてrepeatabilityを評価した結果,従来SIFTと比べて最大で10%程度向上し,結果が悪くならないことを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
理論解析および応用事例による検証も順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
応用事例の幅が広いため(たとえば,画像検索,マシンビジョン等),様々な評価実験を試行することで,有用性を検証していく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
申請者が他の研究費採択(JSTテニュアトラック事業)により,人件費および旅費の支出が軽減されたため。 実験装置(プロジェクタ,フレーム)および備品(工作機等)を拡充する。
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