2014 Fiscal Year Annual Research Report
フォグディスプレイを用いた立体像提示によるテレイグジスタンスシステム
Project/Area Number |
25730121
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
井村 誠孝 大阪大学, 基礎工学研究科, 准教授 (50343273)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | バーチャルリアイティ / ヒューマンコンピュータインタラクション / ディスプレイ / マルチモーダル / プロジェクション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,円筒型に整形されたフォグに対し,プロジェクタを複数配置して異なる角度から異なる映像を投影することにより,単一のフォグスクリーンにもかかわらず,観測者の位置を反映した映像が提示できるディスプレイを開発した. フォグが固定の表面を持たない特性を生かし,実空間の物体へ手を伸ばすのと同じ感覚でバーチャル物体に直感的に触れたり操作したりするインタラクションを,赤外光による手のセンシングにより行った.提案手法は赤外光を利用することにより,プロジェクタにより投影された提示像の影響を受けずに安定した手形状のセンシングが可能である. 臨場感の向上のために,フォグスクリーンの形成方式について検討を加えた.これまでのシステムでは,空気流を上方から下方へと重力に従う方向に流していたため,安定したスクリーン生成が可能であったが,スクリーン周囲の部材が臨場感を損なっていた.本年度は,空気流を下方から上方へと吹き上げる方式のフォグスクリーンを流路形状の改良により実現した. 提示する情報の提示には,カメラ群により多方向からの人物頭部映像をリアルタイムに取得した.これらの映像を提示することにより,周囲からの見回しが可能で臨場感のある空間像の提示を可能とした. 加えて,より高品質な画像提示とインタラクションを実現するために,フォグの濃度分布の形状計測,センサフュージョンによる手形状計測の高精度・ロバスト化,電波を用いた観察者位置推定手法の検討といった周辺技術の開発を行った.
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