2013 Fiscal Year Research-status Report
偏光イメージングカメラによる光沢物体の位置・姿勢推定
Project/Area Number |
25730122
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
池田 聖 大阪大学, 基礎工学研究科, 助教 (40432596)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 偏光イメージングカメラ / 光沢物体 / 位置・姿勢推定 |
Research Abstract |
本研究の目的は、画素ごとに複数の方向の偏光輝度を観測可能な偏光イメージングカメラを用い、従来難しかった光沢性の強い物体の三次元的な位置・姿勢を推定する技術を開発することである。、(1)色および形状が既知の物体の位置・姿勢推定手法の開発と、これらの手法開発を通して、偏光カメラを用いる利点・欠点、精度や安定性、計算量を明らかにすることで拡張現実感用途への応用可能性を示すことを課題として設定していた。具体的に取り組んだのは次の課題である。 (1-1)映り込み除去の効果の確認:従来のModel-based Trackingで用いられるエッジや特徴点が、映り込み除去をすることにより安定して検出されるかどうかを調査した。実験の結果、予想どおり映り込みを除去する方が安定して特徴点が検出されることを確認できた。 (1-3)環境光変化に対する安定性の確認:屋外に配置した光沢物体に対する位置・姿勢推定を実施し、光源環境の変化に対して安定に偏光情報が取得できることを確認した。 また、上記課題に加えて、まず偏光イメージングカメラの偏光アレイに対するデモザイキングの効果を調査した。デモザイキングの手法によってどの程度物体の位置・姿勢推定に影響を与えるか調べた結果、線形補間など単純なデモザイキングでも、位置・姿勢の推定誤差が大幅に小さくなることが確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
特に大きな問題なく、本年度の研究目的を達成した。計画以上の進展はない。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定どおり研究課題(2)色および形状が未知の物体の位置・姿勢推定、を実施する。具体的には、従来法の枠組みで、複数の画像から画像間の対応付けを行い、対応付けられた点とカメラの位置・姿勢を同時に最適化する手法を偏光カメラの画像に特化して開発し、その利点を明らかにする。 (2-1)偏光を用いた局所特徴記述子の検討:偏光が生じる同一の物体を異なる方向から偏光カメラで撮影した際に、偏光方向を記録した二枚の画像上で対応する箇所(点、エッジ、小領域)を検出するための特徴量を検討する。 (2-2)偏光を用いた大域的位置合わせ法の検討:上記局所特徴のように物体のエッジ部分やテクスチャの境目などではなく、本来偏光を観測しやすい大きく滑らかな領域を利用した画像間の位置合わせ法を検討する。従来の技術でも同様の事が言えるが、局所特徴の対応付けはノイズやブラーなどの画像の劣化に弱く、研究課題で明らかにされる高い安定性を活かしきれないことが予想されるため、あえて副課題(2-1)と逆のアプローチをとる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
物品費、旅費の計画時からの価格変動のため生じた残金であり特別な理由はない。 価格変動等に合わせて柔軟に対処する。特に研究計画を変える予定はない。
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