2014 Fiscal Year Research-status Report
アオリ撮像を用いた単眼・実時間・広範囲距離推定システムの開発
Project/Area Number |
25730160
|
Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
池岡 宏 東京理科大学, 工学部, 助教 (20579966)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | 距離推定 / 奥行き推定 / ぼけ / 被写界深度 / アオリ / コンピュータビジョン |
Outline of Annual Research Achievements |
複数の提案手法を統一的な理論でまとめることに成功したことから、その成果に基づきこれまでの提案内容から最適な手法および設定値を模索した。その際、広範囲化を目的として、画素毎に異なる距離推定範囲と距離推定精度を持たせることで、車載用途でも利用可能なパラメータ最適値を導き出した。また、ぼけモデルを従来研究で用いていたガウス関数に代わりに、左右非対称な自由度の高いジョンソンSU関数を使ったぼけのモデル化に成功したことで、さらなる距離推定精度の向上を図ることに成功した。 加えて、実時間処理の実現を目的として、FPGA上へのハードウェア実装も行い、車載用途で十分なフレームレートが出ることを確認した。 また、車載用途で利用する際に問題となる外乱の内、温度変化に関する考察を行うことで、提案方式の温度変化に対する頑健さを示した。 以上の成果は、本年度の間に、査読有の国際会議で3回、国内会議で2回、それぞれ発表を行っている。このうち、国際会議では画像処理のトップカンファレンスであるICIPに採録されまでの評価を得ることができた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
アオリ光学系を用いた単眼距離推定方式を理論的に確立し、方式の工夫および理論的考察から、距離推定範囲の広範囲化を達成した。 また、FPGAを用いた処理部のハードウェア化に成功し、実時間処理も実現できたことから、本研究はほぼ計画通りに進展している。
|
Strategy for Future Research Activity |
車載用途では、距離推定範囲のさらなる広範囲化への要望が尽きることはない。従って、本研究でも、さらなる推定範囲の広範囲化および推定精度の高精度化に向けた工夫を行う。 特に、装置設定時のキャリブレーション精度向上が非常に重要な要素であることから、今後はキャリブレーション・パラメータの数を増やし、合焦面設定時に生じる光学的な設定誤差にも対応した更なる高精度なキャリブレーション手法を確立する。
|
Causes of Carryover |
理論的研究において想定以上の成果が生じ、それらの成果をまとめる作業に労力を割いたため、一部の実証実験に使用する予算が未使用となった。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
これまでの計画で予定されていた実証実験を、今後進める予定である。
|
Research Products
(7 results)