2013 Fiscal Year Research-status Report
オープンイノベーション環境での企業と大学研究者のマッチングシステムの開発
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25730195
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
山田 泰寛 島根大学, 総合理工学研究科(研究院), 助教 (50529609)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | テキストマイニング / 知的財産情報 |
Research Abstract |
本申請研究は,オープンイノベーションや産学連携のために,特許明細書や論文などをデータとして,研究開発に直接繋がる可能性がある連携効果の高い企業,研究者の繋がりを発見する手法の開発を目的としている.企業,研究者間の繋がりを定量化する指標の開発が申請研究の中で最も重要な課題である. 平成25年度は,例外的な関連抽出に着目した,企業と研究者の繋がりを定量化する指標の開発を行った.出現頻度の多い単語では,誰でも見つかる自明な繋がりが発見されると考え,出現頻度の低い単語に着目した.特許明細書を発明者,出願人ごとに分類した時,少数の発明者,出願人のみに出現する単語に着目した.競合企業や研究開発に繋がる可能性の高い企業,研究者間では,このような単語が多いと仮説を立てた.実験では,専門的な意味を表す単語が抽出されたが,有用な単語なのか,偶然に少数の発明者,出願人のみにしか出現しなかった単語なのか,詳しい分析が必要であることなどが明らかになった.また,少数の発明者,出願人のみに出現する単語と概念束との関連について考察した. この他に,企業と研究者の繋がりを可視化する簡単なシステムを作成し,Second IIAI International Conference on Advanced Applied Informaticsにおいて発表を行った.このシステムは,検索語として単語と企業,研究者を入力した時,その企業,研究者の特徴語を抽出し,その特徴語に関連する企業,研究者を表示するものである.しかし,特徴語の抽出や,特徴語に関連する企業,研究者の抽出については改良を行う必要があり,上記の企業,研究者間の繋がりを定量化する指標を実装する必要があることが分かった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本申請研究は2年計画であり,平成25年度は,企業と研究者の繋がりを定量化する指標の開発を行う計画であった.そして,企業と研究者の繋がりを定量化する指標について,頻度の低い単語に着目し実験を行い,指標の問題点が明らかになった.また,研究協力者と複数回のセミナーを行った. 研究目的を実現するためには,指標のさらなる改良が必要であることが分かったが,おおむね計画通り進んだことから,おおむね順調に進展していると評価した.
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度の研究によって明らかになった問題に対応しながら,引き続き,企業と研究者の繋がりを定量化する指標の開発を行う.頻度の低い単語に着目することにより,意外な企業,研究者の繋がりの発見手法の開発を行う.全ての単語を用いた場合の企業,研究者間の類似度と,頻度の低い単語のみを用いた場合の類似度を比較し分析を行う.開発した指標の評価とフィードバックを繰り返すことによって,より精度の高い指標の開発を行う. また,開発した指標をマトリックス検索システムに実装することにより,企業と研究者の繋がりの可視化を行う.
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Research Products
(2 results)