2014 Fiscal Year Annual Research Report
フォトリアクターを利用したCO2・H2Sフリーのバイオメタン精製プロセスの開発
Project/Area Number |
25740056
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Research Institution | National Institute for Environmental Studies |
Principal Investigator |
小林 拓朗 独立行政法人国立環境研究所, 資源循環・廃棄物研究センター, 研究員 (10583172)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 嫌気性処理 / バイオメタン / バイオガス精製 / CO2固定 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は次の2課題を中心として研究を遂行した:(1)メタン発酵消化液の窒素リンを利用する混合系藻類群集のスクリーニングと特徴づけおよび培養条件検討;(2)増殖藻類バイオマスのバイオエネルギー変換。(1)に関して、環境中から採取した複数の藻類群集から消化液中での増殖速度の高いものをスクリーニングし、NH4+1000 mg/L程度の生ごみのメタン発酵消化液中のNPを固定可能であることを確認した。しかしながら、消化液の濃度および照度が処理効率に大きく影響することが明らかとなった。水による希釈によって300-1000 mg-NH4+-N/Lに調整された消化液を栄養源としてフォトバイオリアクターによる培養を行った結果、いずれの場合にも90%以上のNH4+除去が可能であるが、300 mg/Lと比較して1000 mg/Lの系で増殖速度は半減した。一方で照度の上昇および消化液濃度上昇によって藻類中の油脂含有率が上昇した。以上のことから、処理効率および増殖バイオマスのエネルギー化の観点から、培養条件の最適化が必要であることが示唆された。(2)に関して、中温発酵、高温発酵でのバイオ水素およびメタンへの変換特性を調査した。中温と高温どちらの条件においても水素への変換は困難であった、CODのメタンへの変換率は中温と高温で顕著な違いがなく最高40%程度であった。しかしながら、発酵効率において植種源の馴致が重要であることが判明し、約半年間の連続運転によって馴致されたそれを用いることで20%程度の改善が可能であり、派生したバイオマスは特別な処理なしに再び容易にメタン化することが示された。
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Research Products
(4 results)