2013 Fiscal Year Research-status Report
子供の安心・安全環境に資するコミュニティ機能の維持と地域ESDの構築
Project/Area Number |
25740063
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
吉積 巳貴 京都大学, フィールド科学教育研究センター, 准教授 (30423023)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ベトナム / フエ / ダナン / 西宮 / 京都 / ESD / 子供の安心・安全 / 地域コミュニティ |
Research Abstract |
本研究は、伝統的な地縁組織やコミュニティ活動が現在も維持されている歴史都市の京都市とベトナム国のフエ市、そして伝統的な地域コミュニティ活動がほとんど失われている都市である現代的都市の西宮とベトナム国のダナン市において、現地の行政と大学、NPOと連携して研究を行っている。 研究1年目(平成25年度)には、地域環境における子供の安心・安全環境の阻害要因を整理するために、関連する先行文献や統計調査を通して、子供の安心・安全環境阻害要因(各地の子供が巻き込まれた犯罪、事故、自然災害被害などの被害状況を把握し、危険度とその要因)を明らかにした。そして、京都、西宮、フエ、ダナンの調査地域にて、地域住民、学校、行政等が参加したワークショップを開催し、地域環境の課題や危険を議論し、地域環境における子供の安心・安全環境阻害要因を明らかにした。 次に子供の安心・安全環境に資するコミュニティ機能の解明を行うために、地縁組織(自治会/町内会など)によるコミュニティ活動、祭礼、自主防災活動など、調査地区のコミュニティ活動を調査し、各地のコミュニティ内の交流関係、相互扶助関係を調査し、地域の安全性に寄与するコミュニティ機能の状況を明らかにした。またこの調査結果から明らかになった地域の危険性とコミュニティ機能の関係性を分析し、子供の安心・安全環境に資するコミュニティ機能を有効にする要因を明らかにした。 これらの調査・分析結果から、西宮のESDプログラムを再構築し、子供の安心・安全環境に資するコミュニティ機能を持続するESDプログラムの構築を行い、パイロット事業を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
研究1年目(平成25年度)の実施計画を行っただけでなく、研究2年目(平成26年度)に計画していた西宮におけるパイロット事業を、研究1年目にすでに実施しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
西宮で既に実施始めているパイロット事業を調査しながら、研究2年目の計画である各地のESDプログラムの構築とパイロット事業の実施を進めていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究1年目は現地調査地の研究協力者の協力により、謝金、アンケート実施経費、ワークショップ諸費用が予定していた額より安価で済んだため。 次年度の予算合計1,625,634円の使用計画は以下の通り。関係図書、統計書の購入:100,000円、消耗品費:50,000円、国内旅費:62,000円、外国旅費:700,000円、人件費・謝金:500,000円、その他:213,634円。
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