2014 Fiscal Year Research-status Report
映像コンテンツの面白さに及ぼす音響デザイン手法に関する研究
Project/Area Number |
25750002
|
Research Institution | Surugadai University |
Principal Investigator |
金 基弘 駿河台大学, 人文社会・教育科学系, 講師 (90584665)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | 効果音 / 音楽 / 映像 / 最適付加タイミング / 笑い / 唾液アミラーゼ / ストレス軽減 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,テレビや映画などの映像メディアにおける「笑い」を演出する音(音楽や効果音)の心理的・生理的な効果に着目したものです。本年度は,面白い映像コンテンツの音が日常的に感じるストレスの軽減に及ぼす影響について,唾液中に含まれる消化酸素の一つである「唾液アミラーゼ(α-アミラーゼ分泌)」を測定して検討を行いました。その結果,映像への音の付加は,心理的に「面白さ」「快適さ」「気晴らしさ」「うきうき感」を上昇させる効果がありました。なお,生理的に唾液中のα-アミラーゼ活性値が低下しており,ストレス度の軽減効果がみられました。 さらに,笑いを誘発する映像に付加するシンボリックな音楽の最適な挿入タイミングを,印象評価実験により検討を行いました。その結果,シンボリックな音楽の最適な付加位置は,笑いの基点から500-1000 msec後であることが分かりました。 これらの検討を通して,映像コンテンツの面白さに及ぼす音響デザインの手法に関する心理的・生理的な基礎知見を得ることができました。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究代表者は,平成26年度の研究計画に基づき,シンボリックな音楽の挿入タイミングが映像コンテンツの面白さに及ぼす影響および面白い映像コンテンツを視聴した際の日常的なストレスの軽減効果を明らかにするための実験を実施しました。本研究から得られた結果の一部は,すでに学会誌や国内外学会などで公表を行っています。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成27年度の研究では海外研究者たちと協力をして,中国人や韓国人の実験参加者を対象に効果音や音楽の付加が映像コンテンツの面白さに及ぼす影響について主観評価実験を実施し,日本人の実験参加者との異文化間比較研究に取り組んでいきます。
|
Research Products
(9 results)