2014 Fiscal Year Research-status Report
特別支援学校の視覚的構造化をふまえた教室計画手法に関する研究
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25750006
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
大崎 淳史 東京電機大学, 情報環境学部, 准教授 (30434004)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 特別支援学校 / 教室 / 児童・生徒 / 構造化 / 掲示物 / ICT |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、国内外の先進的・特徴的特別支援学校における教室等の構造化空間および活動補助掲示、並びに学習活動の関わりを捉え、ソフト(使われ方)とハード(建築計画)のギャップを明確化し、今後の教室計画に必要な知見を求めることである。研究期間内に、国内事例における教室の視覚的構造化と学習活動の実態把握(課題1)、外国事例における教室の視覚的構造化と学習活動の実態把握(課題2)、国内事例におけるディジタル情報・技術を活用した教室の視覚的構造化展開の検討(課題3)に取り組む。 平成26年度は、課題1、課題2の検討を継続的に進めた。まず課題1として、教室の視覚的構造化の実態を明らかにするため、すでに平成25年までに実施した国内千葉県立我孫子特別支援学校、千葉県立印旛特別支援学校、東京都立王子第二特別支援学校、神奈川県立金沢養護学校、東京都立久我山青光学園、茨城県立つくば特別支援学校を対象とする(a)(b)についての調査記録をもとに、詳細な分析・考察を行った。また課題2として、同じく北欧スウェーデンにおけるタルバッカ学校、マニラ学校、マルクス学校、ルーナ学校を対象とする(a)(b)についての調査記録をもとに、詳細な分析・考察を行った。
(a)教室平面・展開壁面寸法およびパーティション・棚・机などの家具の寸法・配置を記録し、構造化空間の設定を把握する。 (b)掲示物の量(縦横寸法・数量)・内容(活動補助の目的、文字中心か写真・イラスト中心かなど)・配置場所(構造化エリアごとの配置場所)・掲示手段(画鋲、磁石、セロハンなど)を実測の上、活動補助掲示を洗い出し、構造化空間でのはたらきを明らかにする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初は、国内事例における教室の視覚的構造化と学習活動の実態把握(課題1)、外国事例における教室の視覚的構造化と学習活動の実態把握(課題2)、国内事例におけるディジタル情報・技術を活用した教室の視覚的構造化展開の検討(課題3)に取り組む予定だったが、課題3については平成25年度、26年度の実施を見送る結果となった。
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Strategy for Future Research Activity |
千葉県立我孫子特別支援学校、千葉県立印旛特別支援学校、東京都立王子第二特別支援学校、東京都立久我山青光学園、茨城県立つくば特別支援学校、神奈川県立金沢養護学校のいずれか3校(3学級)に電子黒板およびタブレット端末(コミュニケーション支援アプリ「たすく」をインストール済み)を提供し、モニター観察を行う。電子黒板は集団学習に、タブレット端末は教師と児童・生徒の1対1の学習に、それぞれ有効と考えられる。ここでは、電子黒板・タブレット端末導入前の構造化空間および活動補助掲示、学習活動の状況を詳しく観察する。
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Causes of Carryover |
国内事例におけるディジタル情報・技術を活用した教室の視覚的構造化展開の検討(課題3)について、平成25年度、26年度の実施を見送った(そのために電子黒板を購入しなかった)ためである。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年度の実施につき、電子黒板を購入する予定である。
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