2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25750017
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
工藤 瑠美 奈良女子大学, 生活環境科学系, 助教 (50599131)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 手すり / 手 / 接触抵抗 / 動作支援 / 評価方法 / 安全性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、手すりをつかんだ場合の動作のしやすさからみた、手すりの接触抵抗の評価方法を提示することを目的としている。 前年度は、動作および手すりの設置パターンが異なる種々の条件で、手すりをつかみながら動作した際の動作のしやすさに関する判断を求める官能検査を実施し、手すりによる動作支援の度合いを表す動作支援尺度を構成した。構成した尺度相互の関係から、動作のしやすさからみた手すりの序列は、動作や手すりの設置パターンにより大きくは変化しないことを明らかにした。次に手すりをつかんだ時の指の接触状況をできるだけ再現すること、および手すりと指のすべりやひっかかりの影響を抽出できることなどを条件として、手すりの接触抵抗試験機を設計,試作した。さらに、設計,試作し仕様を設定した接触抵抗試験機を用いて評価対象手すりの接触抵抗値を測定し、結果を動作支援尺度との関係図と照合して評価する方法を、動作支援からみた手すりの接触抵抗の評価方法として提示した。 最終年度は、材質,表面凹凸の有無(平滑,凹凸ありなど),表面状態(清掃状態,水散布状態など),断面形状・寸法およびその変化の有無(ディンプルの有無など)が異なる種々の実在する手すりを選定し、提示した測定・評価方法の適用範囲を検討した。手すりと接触する部分に用いる接触抵抗片の形状・寸法から、検査試料として用いた手すりの断面形状・寸法の範囲内であれば、適用可能であることが判明した。
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