2014 Fiscal Year Annual Research Report
米糠由来新規胆汁酸結合タンパク質のコレステロール代謝改善作用
Project/Area Number |
25750039
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
島田 昌也 岐阜大学, 応用生物科学部, 助教 (10576755)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 米糠タンパク質 / ミセル / クロマトグラフィー |
Outline of Annual Research Achievements |
世界の死因第一位である心血管疾患の原因は動脈硬化症である。動脈硬化症の最大の危険因子は高コレステロール血症であり、高コレステロール血症を予防・改善するには、食餌由来のコレステロール吸収を低下させることが重要な方法の一つである。本研究では、in vitroコレステロールミセル溶解性試験を指標として、未利用資源である米糠中のタンパク質から、コレステロール低減化作用、すなわちコレステロール吸収抑制作用を発揮するタンパク質の分離・精製を行った。ゲルろ過クロマトグラフィーにより分画した六つの米糠タンパク質水溶性画分(RBPF1、RBPF2、RBPF3、RBPF4、RBPF5およびRBPF6)を用いて、in vitroコレステロールミセル溶解性試験を行った。その結果、RBPF3が最も強いコレステロールミセル溶解性低下作用を発揮した。続いて、RBPF3画分を逆相クロマトグラフィーによりさらに分画した三つの画分(RBPF3A、RBPF3BおよびRBPF3C)を用いて、in vitroコレステロールミセル溶解性試験を行った。その結果、疎水度が高いRBPF3C画分が最も強いコレステロールミセル溶解性低下作用を発揮した。本研究は、米糠タンパク質の中から新規のコレステロール吸収抑制タンパク質を発見することに繋がるものであり、高コレステロール血症の予防・改善に貢献する。現在、RBPF3C画分をさらに分離・精製中である。
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