2014 Fiscal Year Research-status Report
インターンシップを疑似体験できるエンジニアリングデザイン教育教材の開発
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25750076
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Research Institution | Fukuoka Institute of Technology |
Principal Investigator |
松原 裕之 福岡工業大学, 情報工学部, 講師 (10435117)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | エンジニアリングデザイン / インターンシップ / 製品開発プロセス / ものづくり / 振り返り / 技術者倫理 / デジタルファブリケーション / CPLD |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の主要目的は、2点の動機を満足させるインターンシップを疑似体験できる教材を開発し、学生の就業力育成を図ることである。1点目は、組込み分野の学生実験で「電機メーカの新製品の開発プロセス」を一通り体験させ、ものづくりの面白さや大変さを実感させる。2点目は、「開発プロセス」に携わる様々な職種、例えば、開発リーダ職、技術営業職、デザイナ職などから一職種を履修者に選ばせて、学外インターンシップに参加したと同様の効果を得る。 平成26年度では、「電機メーカの新製品の開発プロセス」について、デジタル加工の工作機(レーザー加工機,カッティングマシーン,切削機など)を使った「ものづくり」を体験できる環境を構築し、組込み分野の学生実験のProject Based Learning(PBL)に適用した。また、インターンシップを疑似体験できる教材を「バーチャルインターンシップ研修会社」として取りまとめた。これらの取り組みと得られた知見を論文として、平成26年7月に工学教育に発表した。また、その教育効果の可視化を試み、バーチャルインターンシップ研修会社のPBLを通じた学生の振り返りを分析し、得られた知見を情報処理シンポジウム2014にて発表した。 学生の就業力育成の観点で、解決力を育成する技術者倫理の教材も開発した。技術者倫理の仮想事例において、「開発プロセス」に携わる一人一人に具体的な役割を与えグループ討議を行う。「開発プロセス」の失敗や倫理的なジレンマに陥り苦悩することを学生に疑似体験させる。狙いは、その失敗に至る要因の追求、暫定対策、上流工程においての予防策の立案、などである。これらの取り組みと得られた知見を論文として、平成27年11月の電気学会論文誌に発表(印刷中)した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成26年度の実施に挙げていた「組込み分野のエンジニアリングデザイン教育手法の教科書整備」の内、役職別の導入マニュアルを学内外の教育機関で実施できるように、そのエッセンスを論文として平成26年7月に工学教育に発表した。当初の計画では、リーダ職、技術職、デザイナ職などの職種別の実施マニュアルの整備を計画していたが、デザイナ職の整備を優先したため、他の職種(技術職、リーダ職など)の整備が若干遅延している。
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Strategy for Future Research Activity |
現時点では、デジタル加工の工作機(レーザー加工機,カッティングマシーン,切削機など)を使った「ものづくり」を体験できる環境を構築している。これらを教材化し、学習教材のさらなる充実化を図る。
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