2016 Fiscal Year Annual Research Report
Developing Argument Balance Score Sheet as a learning portfolio for fostering argumentative abilities in argument education
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25750094
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Research Institution | Fukuoka Institute of Technology |
Principal Investigator |
中野 美香 福岡工業大学, 工学部, 准教授 (60452819)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 議論 / 高等教育 / 評価 / コミュニケーション / ポートフォリオ / 学士課程 / 学習コミュニティ / 熟達化過程 |
Outline of Annual Research Achievements |
高等教育への期待が高まる中,議論力育成に関する実践・理論的研究に関心が集まり,質保証を実現する学部4年間の議論の熟達化過程に沿った教育方法が求められている。本研究は工学分野の学士課程における国際水準の議論力育成のために,長期的学習を支援する議論学習ポートフォリオである議論実践バランススコアシート(ABSS:Argument Balance Score Sheet)による学士課程型議論教育評価システムの構築を目的とした。平成25~28年度の期間の研究内容の概要を以下に示す。平成25年度はABSS基本モデルに基づいた実験授業によるアクション・リサーチを実施し,平成26年度に学士課程議論熟達化過程の解明に関する研究をおこなった。平成27年度はABSSの洗練/評価システムの信頼性の検討をし,平成28年度に結果の集約および学士課程型議論教育評価システムを提案し,研究全体を総括した。 本研究の成果は論文,テキストにまとめ,その他E-Learning,学習教材,指導マニュアルを作成し,ABSSを中心にした新しい議論教育方法として広く社会に発信した。特にウェブサイトでは本研究で得られた知見を公開し,授業実践者や学習者が無料でアクセスできるに,実践者のネットワークおよび学習コミュニティが形成されつつある。またこれらの成果物をベースとした講演会や講義を社会人や大学生を対象に実施し,実践を積み重ねることにより効果を高める方法を更新している。本研究により,学習者の成長に沿った最適な議論教育方法の提案および発展が可能になり,双方向型の新しい実践者・研究者像を提案することができた。「誰でも教えられる丁寧な議論教育の方法」は国内外にニーズがあり,成果物を通じて共通基盤を提供することで,今後は教育現場だけでなく,社会のコミュニケーションを対象にした基礎・応用研究が発展が期待できる。
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Research Products
(6 results)