2013 Fiscal Year Research-status Report
被覆制約の付いた巡回路問題におけるモデルの整備と解法の開発
Project/Area Number |
25750128
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
村上 啓介 青山学院大学, 理工学部, 助教 (90646457)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 最適化問題 / アルゴリズム / モデル化 |
Research Abstract |
本研究の目的は、被覆制約の付いた巡回路問題(CTP)のモデル化とアルゴリズムの開発である。より現実的な条件を反映したモデル化と、そのモデルに対して実用的なアルゴリズムの開発を目指す。本年度は、まず既存のモデルを改良して、より一般的な問題を扱うことができるモデルを構築してアルゴリズムの開発を行った。条件が限定されているため汎用性が低かった既存のモデルに対して、より現実的な条件を入れることで実社会に応用しやすいモデルにしている。さらに、現実社会にはCTPに帰着する大規模問題も存在するため、規模の大きな問題にも対応できるようなアルゴリズム開発・実装を行った。アルゴリズムは、動的計画法を基本として発見的解法を組み込んだものを開発した。数値実験により、開発したアルゴリズムが実用的な計算時間で有効な解を導出することを確認した。次に、複数の巡回路を求める問題(m-CTP)のモデル化を行った。本モデルは、巡回路の数と頂点における需要量を条件に入れることによりモデルの拡張を行ったため、より実用的な問題に対応可能となった。また、このモデルを集合被覆問題として定式化して、列生成法を用いた解法を開発した。列生成法の部分問題をCTPとして定式化することで、CTPのアルゴリズムを用いることを可能とした。さらに、列生成法を繰り返すことで解の改善に成功した。このアルゴリズムを実装して、他のアルゴリズムと比較することで解と計算時間の両面から開発したアルゴリズムの有効性を検証した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
いくつかのモデルの構築とアルゴリズムの開発・実装を行い、有効性の実証を進めており、おおむね順調に進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
現実社会に存在する問題を考慮した新たなモデルの構築とアルゴリズム開発を行っていこうと考えている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
予算計上していた計算機購入費および旅費を使用することなく計画を進めることができたため。 ノート型パソコンの購入費および次年度の国外旅費に充てる予定である。
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Research Products
(6 results)