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2013 Fiscal Year Research-status Report

爆発防止モニタリングシステムのための多点非接触型マルチガスセンサの研究

Research Project

Project/Area Number 25750140
Research Category

Grant-in-Aid for Young Scientists (B)

Research InstitutionNational Institute of Technology, Toyama College

Principal Investigator

由井 四海  富山高等専門学校, 専攻科, 准教授 (10413759)

Project Period (FY) 2013-04-01 – 2016-03-31
Keywordsレーザーガス計測 / 波長変調法 / 火災・爆発防止 / 酸素ガス計測 / 非線形波長変換
Research Abstract

プラントなどの大規模設備におけるガス爆発事故を防止するための多点、非接触型マルチガスセンサの研究を目的とする。本年度は要素技術の検討とシステムの構築を行い、酸素とアセチレンの吸収を確認した。システムは1.5μm帯DFBレーザーと波長変換モジュール(PPLN結晶)を組み合わせた光源と検証用のガスセルで構成され、波長変調法を適用することで高感度化を図っている。最初に波長変換モジュールの特性を測定し、素子温度が56℃の時に変換効率が最大となり、23mWの基本波に対して1.8mWの第二高調波(波長760.445nm)が発生することがわかった。この波長はこれまでに報告されている酸素ガスの吸収波長の中から、レーザーと波長変換モジュールの動作波長範囲、吸収強度を考慮して選択された。また、200mmのガスセルで実験を行い、酸素ガスの検出限界として光学的厚さ7.4x10-5(濃度0.3%に相当、SNR=1)が確認された。さらに、濃度を変化させたときの吸収信号の線形性と時間応答についても測定を行い、測定系の時定数とほぼ等しい応答を確認した。これらの実験過程において波長変換モジュールなどの光学素子で生じていると考えられる干渉ノイズ信号が大きいことが確認されたことから、測定光路とは別の参照光路を用いて、そのノイズ信号の低減を図った。アセチレンについても同様に光源の波長可変範囲から1521.06nmのR(7)吸収線が最適であることがわかり、実際にその吸収を観測した。これらの実験で得られた諸条件は次年度以降に予定されている研究の基礎的なデータとして利用される。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

多点非接触型マルチガスセンサの研究を目的とし、本年度は要素技術の検討とシステムの構築を行った。目的:測定対象となるガスの吸収線の中心波長について検討し、対応する吸収強度から適した光路長のシステムを構築する。内容:本研究では760nm帯に位置する酸素と1520nm帯のアセチレンの吸収線を測定対象とするが、この波長帯には十数本の吸収線が含まれている。そして、その中から、波長変換素子での変換効率、隣接する吸収線との干渉、レーザーの発振特性などを考慮して吸収線を選択する。さらにこの吸収線の吸収強度から光路長を定め、測定システムを構築する。方法:波長変換素子での第二高調波の変換効率を測定し、最大効率での波長を特定した。この値を中心にして、これまでに報告されている酸素の吸収実験やHITRANデータベースの値を参考にしながら、測定対象の吸収線を選定した。また、ガスセル前後に存在する雰囲気ガスの影響を避けるため、リファレンスセルで補正できるようにした。その結果、光源、波長変換素子の最適動作電流、温度とともに、酸素とアセチレンの吸収線が選択され、吸収を観測することができた。このように、研究年度計画の内容が実施され、おおむね順調に進展している。

Strategy for Future Research Activity

計画案の通り、次年度では本年度に構築されたシステムをもとに、波長変調法と波長変換素子の最適条件を明確化する。目的:測定の高感度化のために波長変調法を適用するが、その際の波長変換素子の挙動を明らかにする。内容:波長変換素子での変調に対する挙動を明らかにしたうえで、変調方法の改良およびノイズの低減を図る必要がある。方法:本研究ではノイズが光源と波長変換素子の両方で生じることが考えられる。最初にこれらのノイズがどのように発生するか測定実験を行う。そして、それらが変調の深さおよび変調周波数に依存するか確認する。その後、それぞれ同時または個別に除去できるか検討し、波長変換素子に起因するノイズがシステム全体の測定精度に及ぼす影響を評価する。さらに、研究状況に応じて最終年度で予定されている高速測定と長期安定性の実現方法についても検討する。また、現時点での研究計画の変更はない。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

為替変動等の理由により物品の価格が申請時よりも低くなったため。
光学部品、電気電子部品等の消耗品に割り当てる。

  • Research Products

    (1 results)

All 2013

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 光通信デバイスによる酸素ガス計測システムの開発2013

    • Author(s)
      由井四海、水本巌、久世宏明
    • Organizer
      平成25年 電気学会 電子・情報・システム部門大会
    • Place of Presentation
      北見工業大学
    • Year and Date
      20130905-20130905

URL: 

Published: 2015-05-28  

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