2015 Fiscal Year Research-status Report
地震先行現象に基づく予測モデルの検証システムの構築
Project/Area Number |
25750149
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
横井 佐代子 東京大学, 地震研究所, 特任研究員 (70434842)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 地震先行現象 / 検証方法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的:①検証計算のコーディングを行う。②実際の先行モデルによる予測を使って検証計算まで行う。
①(内容)昨年度の調査で決定した検証方法(J. D. Zechar and T. H. Jordan, Testing alarm-based earthquake predictions,Geophysical Journal International, (2008) 172, 715-724)のコーディングを行い、予測の成績を定量的に評価できるようにした。(意義)予測の手法にかかわらず同一の方法で予測の成績を測れるので、予測の評価に客観性を持たすことができるようになった。予察実験の具体的な整備を進めることができた。
②(内容)予察実験の参加モデルとして適切な先行モデルを選定する目的で、いくつかの先行モデルの調査を行った。ある先行モデル(潮汐の変化を利用した地震予測)は、モデラー自身が予測と検証を行い、その実績をweb上で公開している。本調査では、先行モデルのモデラーとは別の方法で先行モデルが予測情報として有用なものかを検証した。また、別の先行モデル(GPSを利用した地震予測)については、その予測方法と予測期間を詳細に調べて先行モデルを理解することと、予測の成績の評価方法の検討を行った。その結果、予察実験で検証する価値があるという結論に至った。(意義)予察実験の具体的な整備を進めることができた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度未達だった検証計算を行うコーディングを行った。また、予察実験の参加モデルの選定を行い、実験の具体的な準備を行うことができた。ただし、その分予察実験の開始には至らなかった。よって、少し遅れ気味であるとの評価にした。支援業務を担当する業務委託先の担当者と2回の打ち合わせと日常的な電子メールでの連絡を通して、1年目に作成したプラットフォームに申請者が決定した検証方法を実装することの準備を進めている。
|
Strategy for Future Research Activity |
今年度は予察実験を開始するという点が未達となったが、これは、昨年度未達となった点を今年度行ったため、予定が全体的に後ろ倒しになったことによる。未達の部分は、平成28年度の計画と共に達成できるよう研究代表者が作業のペースを上げることで対応する。そして、引き続き研究協力者およびシステム支援業務を担当する業務委託先の担当者と協力しながら研究を進める。
|
Causes of Carryover |
検証方法のコーディングは、今年度申請者が行ったので、プラットフォームのシステムに検証用の計算システムを搭載することを業務委託できなかった。よって、その分の差額が生じた。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度業務委託できなかった要件を来年度の業務委託分に含める。
|