2015 Fiscal Year Annual Research Report
チタン性マイクロポーラスとチタニアゲル化表面改質による複合型scaffold
Project/Area Number |
25750162
|
Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
関根 一光 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部, 講師 (50447182)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | スキャフォールド / 血液適合性 / 表面改質 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は,試料作成においては円筒形状での多孔体試料作成を主題とし,また表面改質について試料分析および試料への細胞株播種による効果と影響の評価に比重をおいた。 多孔体試料を円筒形状で作成する際に問題となるのは,樹脂成分の焼却は作成型から取り外した状態でおこなうが,その過程終了後には試料の強度が著しく低下し崩壊しやすくなるため,意図した形状や寸法で焼成するのが困難になる。そこで,卓上CAMを用い,カーボン片をダイスとするべく目的形状の凹型を作成し,そこに樹脂と混合したチタンマイクロ粒子ペーストを充填することで,耐熱性があり,樹脂焼却後にそのまま高温焼成のおこなえる型を作成した。 表面処理法については,過酸化水素水によるペルオクソTi錯体の発生割合から適切な過酸化水素水濃度を決定し,表面処理の1段階目となる水酸化チタンの作成手法とした。細胞接着性の賦活因子としては酸性コラーゲン溶液を用い,イソシアネート処理による擬ウレタン化とする固定法を用いた。固定されたと想定されるコラーゲンはFTIR-ATR法による分析をおこない,AmideⅠおよびAmideⅡと推測されるピークを検出できた。また,コラーゲン固定量の同定は作成した試料から塩酸中に遊離させ,比色法によるタンパク質定量により,バルク材に塗布後に洗浄をおこなった試料では充分量が定量できなかったが,イソシアネート処理群の試料では確かな遊離タンパク質を確認した。 生体内評価としては,チタン多孔体を皮下および筋層に埋入し,1週間後および2週間後に引き抜き試験をおこなうことでの癒合性評価試験をおこなった。 また,実際での臨床応用試料により近い試料として複雑なチタン基材へのポーラス化チタンによるパターン化手法についても基礎的な検討をおこなった。
|
Research Products
(1 results)