2014 Fiscal Year Annual Research Report
シンチレーションファイバを用いたリアルタイム線量分布評価システムの開発
Project/Area Number |
25750164
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
藤淵 俊王 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (20375843)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | シンチレータ / 光検出器 / 放射線 |
Outline of Annual Research Achievements |
医療現場において、放射線の分布をリアルタイムでモニタリングすることは、医療被ばくや診療の質の向上の点から重要である。本研究では、リアルタイムで放射線線量分布を取得することを目的に、複数のシンチレータと光検出器の組み合わせで、線量計としての基本特性を評価した。 評価にはシンチレータとして、プラスチックシンチレーションファイバ、Csいシンチレータを用い、光検出器であるMPPC(Multi Pixcel Photon Counter)と接続した放射線検出器を使用した。計数率から線量率への換算、プログラミングの作成を試みた。プラスチックシンチレーションファイバを接続したMPPCでは、デジタル出力によるパルスカウンティングモードからの線量評価に対し、シンチレーションファイバからの入射光子数が多いため、高線量場では数え落としが多く、線量が高くなるほど感度は低下した。3種類の形状のCsIシンチレータ(4.5 cm^3、2 cm^3、0.5 cm^3)とMPPCを用い、G(E)関数と波高パルス情報を掛け合わせることで、線量当量率に換算する方法を検討した。その結果約4桁の線量率直線性が確認された。またエネルギー特性に関しては、662 keVを1とした際、662 keV以下のエネルギー特性は良好であったが1117 keVで0.5 程度まで感度は低下した。方向特性に関しては、ほぼ一定の値を示した。適切な補正をすることで、シンチレーション検出器でも線量への換算が可能であることが確認できた。
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