2013 Fiscal Year Research-status Report
人工呼吸器装着患者へのリハビリテーション展開に必要な新たな酸化ストレス指標の確立
Project/Area Number |
25750204
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
對東 俊介 広島大学, 大学病院, 事務・技術系契約職員 (50613501)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 酸化ストレス / 喫煙 / 運動 |
Research Abstract |
喫煙者および非喫煙者を対象に、呼気凝縮液中の酸化ストレス指標の選定を行った。検討の結果、酸化ストレス指標として過酸化水素濃度を選択した。 喫煙が呼気凝縮液中の酸化ストレス指標に及ぼす急性効果を検討するために、喫煙者5名(平均年齢 29.8±2.5歳、喫煙歴 4.9±1.2 pack-years)を対象に、喫煙前、喫煙直後、喫煙後1時間後、2時間後、4時間後、8時間後、12時間後に呼気凝縮液を採取した。採取した呼気凝縮液中の過酸化水素濃度を測定した結果、過酸化水素濃度は喫煙直後、1時間後に有意に増加した。このことから、喫煙により肺の酸化ストレスは増加し、12時間以内に徐々に喫煙前のレベルに戻ることが明らかになった (Taito S., et al. Reactive Oxygen Species (ROS): Formation Mechanisms, Physiological Roles and Common Harmful Effects, 2013)。 急性運動負荷が呼気凝縮液中の酸化ストレス指標に及ぼす急性効果を検討するために、喫煙者10名(平均年齢27.4±4.4歳、喫煙歴 6.8±4.5 pack-years)、非喫煙者10名(平均年齢26.7±3,1歳)を対象に、中強度運動前後の呼気凝縮液を採取し、過酸化水素濃度を測定した。運動前後の過酸化水素濃度の変化は喫煙者と非喫煙者で有意差を認めなかった。このことから喫煙者が中等度運動を行うことは、肺の酸化損傷のリスクを増加させない可能性が明らかとなった (Taito S., et al. J Phys Ther Sci, 2014)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成25年度は喫煙者および非喫煙者を対象に、呼気凝縮液中の酸化ストレス指標の選定を行い、喫煙や中強度運動が肺の酸化ストレスに及ぼす影響を明らかにした。 高濃度酸素投与時の呼気凝縮液中の酸化ストレス指標の変化については平成26年度に検討を行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は、高濃度酸素投与時の呼気凝縮液中の酸化ストレス指標の変化について検討を行うとともに、人工呼吸器装着患者における安静臥床時の呼気凝縮液中酸化ストレス指標選定のための人工呼吸器装着患者のリストアップと協力依頼作業を行う。 人工呼吸器装着患者に対して安静臥床時の呼気行宿駅中酸化ストレス指標の選定を行った後、早期リハビリテーション介入が人工呼吸器装着患者の呼気行宿駅中酸化ストレスへ及ぼす影響について解明する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当初予定していた測定にやや遅れが生じたため。 測定・解析に必要な試薬の購入費用とする。
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Research Products
(2 results)
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[Book] Reactive Oxygen Species (ROS): Formation Mechanisms, Physiological Roles and Common Harmful Effects2013
Author(s)
Lenaz G, Kolupaec Y, Karpets V, Shah D, Wu M, Lipovsky A, Perelstein I, Perkas N, lunbart R, Gedanken A, Khanna D, Garg M, Ochiai T, Gonzalez-Burgos E, Gomez-Serranillos M, Zhang M, Xue Y, Li Y, Han F, Xu W, Shi Z, Chen J, Shibaguchi H, Taito S, Hamada H, Kurusu T, Huseynova IM, Martinotti S, Podaza El.
Total Pages
377(303-314)
Publisher
NOVA Science Publishers