2016 Fiscal Year Annual Research Report
Oxidative stress markers for rehabilitation on patients with mechanical ventilation
Project/Area Number |
25750204
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
對東 俊介 広島大学, 病院(医), 理学療法士 (50613501)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 人工呼吸患者 / 酸化ストレス / リハビリテーション / 離床 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、人工呼吸器装着患者に対するリハビリテーション介入の影響を肺の酸化ストレスの観点から検証するため、基礎的検討として喫煙者および非喫煙者を対象に、呼気凝縮液中の酸化ストレス指標の選定を行った。検討の結果、酸化ストレス指標として過酸化水素濃度を選択した。続いて急性運動負荷が呼気凝縮液中の酸化ストレス指標に及ぼす急性効果を検討し、喫煙者が中等度運動を行うことは、肺の酸化損傷のリスクを増加させない可能性を明らかとした。加えて、喫煙や急性運動負荷による呼気凝縮液中の酸化ストレス変化や血液中の酸化ストレスの変化について明らかにした。基礎的検討の後、人工呼吸器装着患者における安静臥床時の呼気凝縮液中酸化ストレス指標の選定のために、人工呼吸器装着患者5名を対象に、呼気凝縮液中の採取方法の検討を行った。人工呼吸器と呼気凝縮液採取機器(R-Tube device)を接続し冷却することで、20分間の採取時間で1-2mLの呼気凝縮液が採取でき、得られた呼気凝縮液から過酸化水素濃度の測定が行えることを確認した。人工呼吸器装着患者7名を対象に、リハビリテーション前後の呼気凝縮液中過酸化水素濃度の変化を検討した。リハビリテーションとして端坐位を10分間実施した。端坐位前と端坐位後に呼気凝縮液を20分間ずつ採取した。呼気凝縮液中過酸化水素濃度は端坐位前と比べ端坐位後に有意に増加した。このことからリハビリテーション介入により肺の酸化ストレスが増加する可能性があることが明らかとなった。
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