2016 Fiscal Year Annual Research Report
Study of camp program according to developmental stage
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25750271
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Research Institution | Tsukuba University of Technology |
Principal Investigator |
向後 佑香 筑波技術大学, 障害者高等教育研究支援センター, 助教 (70642669)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | キャンプ / 学び / 発達段階 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、過去の研究及び実際のキャンプ場面から、発達段階に応じた自然体験活動の意義及び特徴を探り、年齢段階に適したモデルプログラムを開発することであった。 平成28年度は、主となる課題「発達段階に応じたキャンプ効果の比較」について検討するために、小学生・大学生年代のキャンプ参加者を対象に、量的及び質的手法を用いて教育効果の評価を実施した。量的評価では、キャンプ参加者の「自己概念の変容」について、年齢段階毎に検討を行った。質的評価では、キャンプ終了後に「キャンプに参加して学んだこと」に関する自由記述データを収集し、年齢段階毎に検討を行った。その結果、「自己概念の変容(量的評価)」については、自己概念(自己成長性)の下位因子において、小学生年代と大学生年代では、変容が認められる因子に若干の違いが認められた。また、「キャンプの学び(質的評価)」については、抽出された自由記述の内容を類似するカテゴリー毎に分類した結果、小学生年代では「技能の習得」が最も多く、次いで「自己成長」、「協力することの大切さ」、「自然」、大学生年代では、「自己認識の深まり」が最も多く、次いで「協力することの大切さ」、「普段の生活の便利さ」、「技能の習得」に関する記述が多いという結果が得られた。しかしながら、平成28年度の調査で対象となった小学生・大学生年代のキャンプ参加者は、それぞれ異なるプログラムに参加しており、活動内容の統制がとれていないという課題も残った。 平成28年度までに行った先行研究のシステマティックレビューの結果を合わせると、それぞれの年代における教育効果や学びの特徴について、ある程度明らかにすることができた。今後、調査対象とするキャンプや調査対象者を増やし、結果の精度を高めていく必要性があると思われる。
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