2013 Fiscal Year Research-status Report
持続的スポーツ・ツーリズムの社会的特性に関する実証研究
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25750296
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Tohoku Fukushi University |
Principal Investigator |
村田 周祐 東北福祉大学, 総合福祉学部, 助教 (00634221)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | フィールドワーク / スポーツ・ツーリズム論 |
Research Abstract |
「スポーツ・ツーリズム」に関する文献研究としてジョン・アーリの「観光のまなざし論」を中心にスポーツと地域空間に関する理論的整理を実施した。さらに、バブル期における観光を中心に、地域社会をめぐる実証研究に関する検討を行った。その研究成果として、「書評:足立重和著,郡上八幡 伝統を生きる―地域生活の語りとリアリティ―」『ソシオロジ』,177、平成25年7月、(ソシオロジ社会学研究会)を執筆した。 長期休暇を利用して千葉県鴨川市での住込み型の調査を実施し、参与観察、インタビュー、調査資料の収集を行った。特に、大浦集落における氏子集団や定置網漁に同行しながら、今後の地域調査の基礎データとなる生産組織、地域組織、年序性別集団などに関する調査を実施した。また、漁業センサス、農業センサス、住民基本台帳等のデータ収取を実施した。上記したデータをとりまとめ、次年度以降の研究活動を念頭に、大浦集落の社会的特性を把握するための一次資料を作成した。 上記のフィールドワークおよび理論的検討を通じて、スポーツによる 生産空間の象徴的な意味変容のメカニズムと、それに抗する人々の論理に迫る足がかりを得た。これは、「スポーツと地域活性化」というテーマを実践研究として推し進めてきた産学官民に対して、その予定調和的な認識論的前提に問いを突き付けるともに、「スポーツと暮らし」という事態を見据える視点から構想することの必要性を主張するものである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむね順調に進展している最大の理由は、フィールドワークを実施する下準備にある。千葉県鴨川市大浦集落の調査に関して、過去2年間のお付き合いのなかで住込み型の調査を実施する上でのラポール形成が十分であったと理解している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究を推進させていく方法として、現場での「問い」と学術的「問い」を切り結ぶ「問い」を構成していく必要性を感じている。そのためには、徹底的なフィールドワークと同時に、それを解き明かすための理論研究、さらに学会発表や学会誌への投稿論考としてアウトプットしていく必要がある。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
春季に計画指定していた現地調査を諸事情により実施できなかったため。 本年度に、現地調査回数を増やす。
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Research Products
(1 results)