2015 Fiscal Year Research-status Report
戦前期日本の女子体育関連イメージに関する歴史的研究
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25750300
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Research Institution | Daito Bunka University |
Principal Investigator |
春日 芳美 (春日芳美) 大東文化大学, スポーツ健康科学部, 講師 (20645303)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 女子体育 / 体操 / 身体イメージ |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は、研究計画に沿って日本における女子体育の展開をより深く検討・分析した。 クロアチアのスプリットで行われた国際学会(ISHPES Congress2015)において、”Women's physical Education in Japan: Normal Exercises, Swedish gymnastics and Dance”というタイトルで口頭発表を行った。この発表では、日本における女子体育が「普通体操」、「スウェーデン体操」、「行進遊戯(ダンス)」という大きく3つの系譜からなること、またそれらの系譜の中でどのような人間関係があったのかを中心に議論した。日本の女子体育がどのように行われてきたのか、大変多くの在外研究者から興味を持たれ、活発な議論が行われた。その結果、同時期(第二次大戦前)のドイツにおいて女子体育のダンスが非常に優美なものとして発展していった事例など、本研究を進める上で大変有益な情報を得ることができた。これは、最終年度に検討する予定であったヨーロッパやアメリカにおける女子体育の状況と日本の女子体育の状況を比較検討する上で非常に重要な視点のひとつになると考えられる。 このように、資料収集や学会での発表といった研究計画はほぼ予定通りに実行できている一方で、学会誌への論文投稿等の進捗状況は遅れているため、最終年度に向けて学会誌への論文掲載を目指して研究を行っていきたいと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究実績の概要にも記載したように、国際学会での発表等を通じて研究主題に対する非常に有益な議論を行うことができており、ほぼ研究計画に沿った検討を行うことができている。しかし一方で、学会誌への論文掲載については当初の計画よりも遅れている状況であるため、区分を「やや遅れている」とした。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度は、育児休業に伴って研究を中断し、研究の最終年度を平成29年(来年)度に延長する。 延長後については、当初の研究計画通りに日本の女子体育とヨーロッパ及びアメリカの女子体育の状況を比較検討すると共に、これまでの研究成果を論文としてまとめ学会誌に投稿し、掲載を目指す。
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Causes of Carryover |
研究に使用する史料を購入する費用が当初の予定よりもかからなかったことと、昨年度の下半期は妊娠中であったため史料収集のための出張を行わなかったことを主な理由として次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
当初の予定通り史料の購入や史料収集関連費用として使用するほか、初年度に購入したPCの買い替えを予定している。
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