2013 Fiscal Year Research-status Report
姿勢制御に対する恐怖・不安情動と認知活動の外乱作用に関する研究
Project/Area Number |
25750312
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Shigakkan University |
Principal Investigator |
石田 光男 至学館大学, 健康科学部, 准教授 (00443432)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 姿勢制御 / 恐怖・不安 / 認知機能 |
Research Abstract |
H25年度において,直立姿勢における画像刺激呈示ための刺激呈示システムの準備として次の3点を実施した.1)刺激画像を直立姿勢を保ったまま正面に呈示するため,透過型スクリーンとプロジェクターの設置を行った.2)また同時に先行研究を参考に国際感情画像システム(International Affective Picture System; IAPS)から画像を抽出した.画像は四肢切断などの先行研究と同じものに独自に選出したものを加え,画像についての主観的な感情価(不快-快)と覚醒(低ー高)を把握するためのアンケート調査を実施した.その結果に従い,実験に使用する画像(快,中性,不快)を複数選定した.3)サブテーマ1(情動喚起画像の周辺視野呈示と中心視野呈示の比較)の違いについて検討するため,専用の画像呈示プログラムを作成した.本プログラムは指定した位置に画像を呈示し,且つ画像呈示のタイミングに同期させた信号を出力させる機能を備えたものである.この信号は重心動揺軌跡ともに記録される.以上のように本年度は,サブテーマ1,2を実施するための準備が中心となった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
実験の準備及び予備実験の段階に時間を要した.本研究は,研究目的上の理由により被験者が直立して対面に画像呈示ができるシステムを構築する必要があった.特に周辺視野にも画像を呈示するため, 100インチ以上の透過型スクリーンと液晶プロジェクターを使用した画像呈示システムを要した.当初はこのようなシステムを構築して研究を進める予定であったが,実験室の利用上の制限により常設できなかったため,簡易に設置・撤去が可能な仕様に限定された.このため試行錯誤しながら画像呈示システムの作成を遂行していたため,当初の予定よりも多くの時間を要した. また画像呈示直後の重心軌跡を捉えるため,画像呈示タイミングと同期させた信号を重心軌跡測定器に記録する予定であった.しかし,同期信号の入出力システムの作成においてもプログラミング等に時間を要した. 以上の理由により十分なサンプルが集められておらず,やや遅れている状況である.
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Strategy for Future Research Activity |
現在,刺激画像の選定がほぼ終わったため,測定に取りかかる. まず始めに当初予定していたサブテーマ1(情動喚起画像の周辺視野呈示と中心視野呈示の比較)を本年の7月までに完了させる.被験者20名程度を確保し,各被験者が全ての実験条件を行う被験者内要因にて実施する.被験者10名程度を実施した時点でデータ分析を行い,実験の継続/変更を判断する.もし変更がなければ予定通り20名の測定を実施する.実験条件による違いが期待できない場合は一次中断し,先にサブテーマ2を実施する. サブテーマ2(予期および予期不安時の姿勢制御の評価)については本年の12月までに終了させる方針である.サブテーマ1と同様に被験者20名程度を実施する.サブテーマ2においても10名程度で継続の有無を判断する. なお両サブテーマにおいて実験条件を変更した場合は,同程度の被験者数の測定を早急に実施する.
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