2014 Fiscal Year Research-status Report
アスリートのリーダーシップスキル獲得過程モデルの構築
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25750315
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
町田 萌 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 助教 (80649624)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | リーダーシップ / スポーツ / 心理学 / チーム |
Outline of Annual Research Achievements |
スポーツは、リーダーシップスキルの獲得を促す場として広く注目されてきた(Gould et al., 2006)。しかしながら、アスリートのリーダーシップスキルの獲得過程に関する知見は未だ少ない。本研究の目的は、リーダーシップを発揮しているアスリート(キャプテンを含む)を対象に、スポーツチームに必要とされるリーダーシップスキルを明らかにし、アスリートのリーダーシップスキルの獲得過程について理論化することであった。 平成25年度は、スポーツチームにおけるリーダーシップに関する1960年代から現在までの先行研究の包括的なレビューを行い、また、アスリートのリーダーシップスキル獲得モデルの構築に向けた質的調査の準備を行った。平成26年度は、引き続き、レビュー行い、海外誌への投稿を目指し、レビュー論文を執筆した。また、研究代表者所属機関の倫理委員会の承認を得て、大学スポーツの男子2チーム、女子1チームを対象にインタビューを中心とした質的調査を行った。それぞれのチームの監督、リーダーと認識される選手、そのチームメイトにインタビューを行った結果、必要とされるリーダーシップスキル(例:認知スキル、コミュニケーションスキル)、特徴(例:親しみやすさ、明るさ、競技力)、リーダーが与える影響(例:凝集性、パフォーマンス)、成長を促す要因(例:経験、ロールモデル)のカテゴリーが抽出された。 平成27年度は、先行研究のレビューと、インタビューの質的調査で得られた知見をもとに、リーダーシップを測定する質問紙を作成し、量的な観点から調査を行う。アスリートのリーダーシップスキル獲得モデルの構築を目指す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成26年度に行った質的調査で、当初は1チーム3~4名(監督、リーダー、チームメイト)にインタビューを行う予定であったが、フィールドで調査を行った結果、1チーム6~7名程度(監督、リーダー2~3人、チームメイト2~3人)にインタビューを行うこととなった。当初の予定よりも多くのインタビューを行ったことで、それに伴う分析に多くの時間がかかることとなった。しかしながら、インタビューから当初の予定よりも多くの知見を得られたことで、平成27年度に実施する質問紙調査にその知見を活かすことができた。また、質問紙調査の準備に時間をかけたことで、平成27年度の調査は滞りなく進むことが予想される。
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Strategy for Future Research Activity |
質問紙調査参加チームのリクルート(大学スポーツチーム約20チーム)を行う。調査参加者全員に謝礼が支払われ、また研究代表者がリーダーシップに関するワークショップ等を無償で提供することも提案する。大学スポーツチームのリクルートが難しい場合には、高校スポーツチームのリクルートも視野に入れて進めていく。
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