2013 Fiscal Year Research-status Report
エビデンスの視点からみたスポーツ・イベントによる地域活性化の評価研究
Project/Area Number |
25750319
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Hiroshima University of Economics |
Principal Investigator |
岡安 功 広島経済大学, 経済学部, 准教授 (90551664)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | スポーツイベント / 地域活性化 / スポーツ振興 / 観光振興 / エビデンス |
Research Abstract |
本研究は、エビデンスの視点からスポーツ・イベント開催における地域活性化の評価を目的とする。特に当該年度は、マラソン大会の開催に着目し、スポーツ振興と観光振興の視点から評価指標を作成し、現状の把握を行った。 調査は、100のマラソンイベントに対して郵送法によって質問紙調査を行った。回答は、41のイベント事務局より得る事が出来た。 質問紙調査の結果、昨年度の参加人数に関しては、平均約9,000人であった。その中で地元参加者数は、平均約2,200人であった。また運営スタッフについては、平均約300人が関わっているとの事であった。ボランティアについては、平均約1,400人であった。次に、大会参加においてどのような点を重視して、その目的が達成されていると評価するかについてである。これについては、5つの項目を設定して、全く重要ではないから大変重要であるの5段階のリッカート尺度によって質問を行った。結果は、大会開催における重要度としては、「健康づくり」、「シティーセール」、「良好なコミュニティ形成」が上位であった。またどのような事が大会開催によって達成されたかについては、「観光関連産業の振興」、「シティーセール」、「良好なコミュニティ形成」が上位であった。 最後に、自由記述で質問項目を設定した。まず地域のどのような変化に期待するかという事に関しては、地域の活性化や健康増進やイメージアップ、さらにスポーツ振興などであった。次に、マラソン大会の開催が地域のスポーツ振興にどのような貢献ができるかという質問に関しては、スポーツ(マラソン)振興や健康促進という事が多く挙げられた。さらにマラソン大会の開催が観光振興という視点での貢献に関しては、知名度アップやPRという事や大会参加者の観光活動という事が多く挙げられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的は、おおむね順調に進展している。平成24年度は、1)関連文献の考証、2)質問紙調査の実施、を行った。近年の研究動向を調べ、さらにマラソン大会の組織委員会を対象とした郵送法による質問紙調査の実施により、大会の現状、およびスポーツ振興・観光振興の視点での現状と課題を把握する事が出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は、質問紙調査の結果を踏まえ、マラソン大会組織委員会へのインタビュー調査を行い、より詳細にスポーツ振興・観光振興の現状と課題などについて検証を行う。 そして、近年、全国各地で開催されるマラソン大会について、スポーツ振興と観光振興の二つの視点で、どれほど目的とする部分が達成されているのかを把握し、これまでの研究では見出せなかった新たな知見を提示する事が出来ると考える。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
謝金の経費が、予定よりも少額で済んだため、次年度使用額が生じた。 スポーツ振興や観光振興等に関する書籍や論文の購入、またインタビュー調査における旅費交通費としての使用を計画している。
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