2015 Fiscal Year Annual Research Report
骨格筋のエネルギー供給バランスを評価する非侵襲的マーカーの実用化
Project/Area Number |
25750334
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
宮崎 照雄 東京医科大学, 医学部, 講師 (60532687)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 骨格筋 / エネルギー代謝 / 運動 / アミノ酸 |
Outline of Annual Research Achievements |
運動中,運動後の骨格筋エネルギー代謝を評価する目的で,運動中の骨格筋エネルギー源となる酢酸の動態について検討した。酢酸は,肝臓にてアセチルCoAより産生,放出され,骨格筋に取り込まれた後,再度,アセチルCoAへ代謝され,エネルギー産生に用いられる。骨格筋内の酢酸は,短い代謝ステップでアセチルCoAへ転換される。そのため,エネルギー産生が必要なくなった運動後は,アセチルCoAの過剰蓄積を招きやすくなる。したがって,不用となった酢酸を,運動後は迅速に体外排泄する必要がある。そこで,骨格筋内で酢酸を抱合して尿からの体外排泄を促すN-acetyltaurine (NAT)について,持久性運動中,後の血中,尿中濃度推移を検討した。 その結果,マラソン等の持久性走運動直後,血清NAT濃度に有意な上昇が見られ,1日後には正常値に戻った。尿中NAT濃度は,運動後から徐々に上昇し,運動10時間後をピークに有意な上昇が継続した。本結果は,運動中に骨格筋にエネルギー源として供給され,運動後に不用となった酢酸を,タウリンがNATとして,骨格筋外,体外への排泄を促している事が推測された。尿中のNAT濃度を測定する事で,非侵襲的に持久性運動で骨格筋での酢酸を用いたエネルギー供給バランスを評価出来る可能性が示唆された。
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Research Products
(14 results)
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[Journal Article] Simultaneous quantification of salivary 3-hydroxybutyrate, 3-hydroxyisobutyrate, 3-hydroxy-3-methylbutyrate, and 2-hydroxybutyrate as possible markers of amino acid and fatty acid catabolic pathways by LC-ESI-MS/MS2015
Author(s)
Teruo Miyazaki, Akira Honda, Tadashi Ikegami, Junichi Iwamoto, Tadakuni Monma, Takeshi Hirayama, Yoshifumi Saito, Kouwa Yamashita, Yasushi Matsuzaki
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Journal Title
SpringerPlus
Volume: 4
Pages: 494
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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