2013 Fiscal Year Research-status Report
暑熱下運動時における熱中症に対する食事面からの予防策開発
Project/Area Number |
25750339
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | University of Shizuoka,Shizuoka College |
Principal Investigator |
林 恵嗣 静岡県立大学短期大学部, その他部局等, 講師 (00431677)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 食事摂取 / 呼吸化学受容器反射 / 呼吸化学感受性 / 換気量 / 動脈血二酸化炭素分圧 / 再呼吸 |
Research Abstract |
平成25年度は、食事摂取が呼吸化学受容器反射に及ぼす影響について検討することを目的として、実験を行った。 被験者は健康な女性7名であった。性周期の違いにより呼吸化学受容器反射は影響を受けることから、全員卵胞期において測定を行った。測定は室温20~25℃に設定した実験室で午前中に行った。被験者には起床後に食事を摂らずに実験室へ来てもらい、しばらく安静を保った後、測定を行った。測定では、被験者は座位安静状態で高酸素(7%CO2, 50%O2, 43%N2)の気体を再呼吸した。この再呼吸により徐々に二酸化炭素濃度を上昇させ、再呼吸は二酸化炭素濃度が9.2%に達するまで行った。この時の呼吸パラメーターを解析して二酸化炭素に対する呼吸化学感受性を評価した。この再呼吸を2回行った後、食事を摂り90分間安静を保った。食事内容(栄養素の割合)は、「日本人の食事摂取基準2010 年版」 に基づき、エネルギー、糖質、タンパク質、脂質の調整を行ったもので、朝食を想定したものである。食後90分間の安静の後、再び再呼吸による測定を2回行った。食事摂取前および後のデータは、それぞれ2回の測定データを平均した値を用いて評価し、食事摂取前と摂取後で比較した。 再呼吸前の安静時には、食事摂取により酸素摂取量や二酸化炭素排出量、換気量、呼気終末二酸化炭素分圧等が有意に高くなった。呼吸化学感受性については、条件間に差はみられなかった。 平成25年度は7名のデータしか得ることができなかったため、現在、データ数を増やす計画をしている。特に、女性のデータしか得ることができなかったため、男性のデータを収集する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
備品の選定・購入や被験者との調整に時間がかかってしまい、十分なデータを収集することができなかった。平成26年度にこの実験の追加データを収集する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、まず被験者を募り、データを追加する。すでに7名のデータは収集できているので、実験はスムーズに進行できると予想される。また、追加実験の被験者としては男性を予定している。性周期を考慮する必要がないことから、スムーズに進行させられると予想される。 その後は、平成26年度に実施予定の実験(高糖質食の摂取がその後の運動時の呼吸循環反応に及ぼす影響について検討)を実施する。実験モデル自体は、過去に実施したことのあるものであることから、準備が整えば進行することができると予想される。 また、実験で用いる食事の調整についても、これまで通り静岡県立大学食品栄養科学部フードマネジメント研究室からの協力は得られており、この点についても問題はない。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
購入を予定していた物品が、当初の予想よりも安く手に入ったことが、大きな理由である。また、平成25年度に予定していた実験が少し遅れたため、当初の予定よりも支出が少し減ることとなった。 平成26年度に予定している実験の物品費や消耗品費、もしくは学会発表時の旅費として使用する予定である。
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Research Products
(4 results)