2013 Fiscal Year Research-status Report
運動習慣のない人を対象とした運動ゲームの継続と効果
Project/Area Number |
25750344
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
清水 武 筑波大学, スポーツR&Dコア, 研究員 (20613590)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 運動習慣 / キネクト |
Research Abstract |
心身の健康にとって継続的運動を習慣づけることは、世代を問わず重要な課題である。運動が継続しない人も多く、彼らは手軽にホームエクササイズができる環境を求めており、心理特性としても運動の自己効力感が低く、脱落の原因である点が指摘できる。本研究は、運動習慣の無い層をターゲットとし、身体をコントローラとして使えるKinectゲーム環境に注目した。運動ゲームの継続使用により、運動に伴う報酬の感受性と自己効力感を高める。これにより、継続的運動習慣に対して間接的に効果を持つ可能性を仮説検証する。また、対人相互作用による満足度や達成指標を変率強化する実験を計画し、運動継続性へのポジティブな効果を確認する。 運動環境に対して、運動習慣の無い層のニーズをくみ取る必要がある。月に一回程度運動をする層が運動施設や場所の充実・送迎、仲間・指導者の存在を求めるのに対し、全体の半数以上であった運動習慣のない層は、一人でできるホームエクササイズを求めるという。心理面で、運動の継続性を高める工夫をおこなう。運動継続の決定因は、運動・スポーツに対する価値観、及び運動に対する自己効力感の高さとされるが、運動必要性(の認識)は継続性と無関係であることも示唆され、運動継続性は意識や認識の問題というより、その根底の「運動が楽しく感じられず続かない」等の、身体―行動レベルでの報酬と感受性の問題と位置付けられる。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
運動習慣の無い層をターゲットとした調査と実験により、心理特性と運動習慣の関係を共分散構造分析により、モデル化することを予定していたが、調査対象者を十分に確保できなかったため、分析が遅れている。現時点では、追加で大学生を対象に、これらの調査を実施中であり、気質・性格と運動習慣の関連性を検討するための分析をおこなっているところである。
|
Strategy for Future Research Activity |
キネクトを利用して運動量の測定・評価をおこなうソフトウェアを開発中である。現在の課題は、運動量の測定・評価の精度を高めることであり、複数台を同時に使用するなど、対応が求められている。また多人数でのプレイをおこなうため、識別能を向上させる工夫も重要となる。以上、簡易のキネクト型ゲームとして完成次第、協力者(ユーザー)を募集して使用と継続に関する情報の収集をおこなう。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
今年度、運動習慣に関する調査と、キネクトを使ったソフトウェア開発のどちらもが難航し、予定していた実験実施が遅れた。 キネクトデバイスを使った実験にかかる費用の一部に充当する。
|
-
-
[Presentation] 統計の基礎2013
Author(s)
坂入洋右・清水 武
Organizer
日本心理医療諸学会連合(UPM)第26回大会
Place of Presentation
日本大学(東京都世田谷区)
Year and Date
20130901-20130901