2014 Fiscal Year Annual Research Report
メタボリックシンドロームへの時間節約型アプローチ:インターバル有酸素運動の活用
Project/Area Number |
25750372
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Research Institution | National Institute of Occupational Safety and Health, Japan |
Principal Investigator |
松尾 知明 独立行政法人労働安全衛生総合研究所, 有害性評価研究グループ, 任期付研究員 (30582697)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | メタボリックシンドローム / 運動 / 食事制限 / 運動強度 / 運動時間 / 運動量 / インターバルトレーニング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、体力低位者向けに独自に開発した高め強度インターバル有酸素性運動(high-intensity aerobic interval training: HIAT、所要時間13分、運動量180 kcal)がメタボリックシンドローム(metabolic syndrome: MS)に及ぼす影響を、中強度持続的有酸素性運動(continuous aerobic training: CAT、40分、360 kcal)と比較する無作為割付比較試験をおこなった。HIAT、CATそれぞれによる運動実践単独の効果を検証すると共に、それらに短期間の食事制限を組み合わせた場合の効果も併せて検証した。 MSに該当する男性26名(47.4 ± 7.1歳)を、HIAT群とCAT群に分け、8週間の運動トレーニング介入(週3回)をおこなった後、全参加者を対象に4週間の食事制限介入をおこなった。 運動トレーニングによるHIATとCATの最大酸素摂取量(VO2max)増加率は、HIAT群がCAT群より有意に大きかった。また、運動トレーニングにより両群ともHDLコレステロールが有意に改善した(群間差なし)。血圧、総コレステロール、中性脂肪、インスリン、HOMA-IRは両群とも運動トレーニングでは改善しなかったが、食事制限により有意に改善した。 HIATの運動時間と運動量はCATの半分程であったにも関わらず、HIATによるVO2maxへの効果はCATより顕著に大きく、HDLコレステロールへの効果はCATと同等であった。忙しい労働者にとって時間効率を考慮しない介入方法は例え効果があっても実用的でないが、MSを時間効率良く改善させる手段として、HIATと短期食事制限を組み合わせたアプローチは有効かつ実用的かもしれない。
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Research Products
(3 results)