2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25770024
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
金 泰勲 立命館大学, 文学部, 任期制講師 (10608706)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 植民地朝鮮の宗教 / 宗教概念 / 天理教 |
Outline of Annual Research Achievements |
2015年度は研究最終年度として、主にこれまで収集してきた「朝鮮総督府宗教関係文書」を分析する作業に集中した。また、昨年6月に天理大学で行われた「宗教と社会」学会で発表した内容をまとめて「1930年代、『天理時報朝鮮版』を読む」というタイトルで研究報告要旨を同学会誌『宗教と社会』第21号に掲載した。 また、研究初年度から収集・作成してきた朝鮮総督府の宗教関係文書リストの日本語訳を完成することができた。これについては2016年9月に高麗大学(韓国・ソウル)で行われるシンポジウムで発表する予定である。この高麗大学でのシンポジウムは、韓国の円光大学校宗教問題研究所が主催するものとして、同所は朝鮮総督府の宗教関係文書である「宗教に関する雑件綴り」(1906)、「社寺宗教」(1911)を翻刻・出版する予定である。これは本研究がこれまで蓄積してきた研究成果とも深く関わっている。 8月の夏季休みを利用して韓国・国家記録院で引き続き資料収集を行った。その成果をまとめて、2016年2月に韓国・済州大学校で行われた東アジア宗教研究フォーラム創立大会において、「心田開発運動の宗教言説」というタイトルで研究発表を行った。これについては、2016年度中に関連学会誌に投稿を予定している。 また、2016年3月に行った最終現地調査では、韓国のソウルから、忠州、大田、大丘、慶州、蔚山、釜山、統営、益山、江華と、ほぼ韓国全域に渡って、天理教の現状を確認した。特に日本の天理教本部とは別の信仰世界を開いている大韓天理教団の現地布教の現状を確認することができた。
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