2014 Fiscal Year Research-status Report
近代フランス美学の再検討――ドイツ哲学との関係という視角から
Project/Area Number |
25770035
|
Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
村上 龍 山口大学, 人文学部, 准教授 (80613885)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 美学 / 美学史 / 哲学 / 思想史 / 近代フランス / 近代ドイツ / 独仏関係 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、一九世紀後半から二〇世紀初頭にかけて活躍したフランスの哲学者、美学者たちが、カントをはじめとするドイツ近代哲学、美学をどのように受容し、そのうえでいかにして自身の思想を育てたのかを検証し、また相互に比較することにより、当該時期のフランス美学を言わば立体的に把握しなおし、もって従来顧みられることの少なかった当該時期のフランス美学にあらたな光を投げかけるとともに、いまだ解明されざる部分のおおい近代哲学、美学上の独仏関係の一端を明らかにすることである。 平成二六年度には、調査のうえでは、冬にパリでの資料収集を挟みつつ、シャルル・ルヌーヴィエ、ジュール・ラシュリエ、エミール・ブートルー、オクターヴ・アムランらに関する一次文献および二次文献の調査を進めた。 調査結果の公表に関しては、ベルクソンとメルロ=ポンティとの関係を改めて問うべく行った平成二五年度の調査に基づき、「「呼びかけ」と「応答」としての「歴史」――「歴史」概念をめぐるベルクソンとメルロ=ポンティとの交差――」と題した論文を『西日本哲学年報』二二号に寄稿した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
調査も順調に進められており、また、論文の発表をつうじて調査結果の一部を公表することもできたため。
|
Strategy for Future Research Activity |
現状においておおむね順調に研究を進められているため、今後も同様の仕方で、ひきつづき関連文献の読み込みを行ってゆきたい。
|
Research Products
(1 results)