2015 Fiscal Year Annual Research Report
国際美術シーンにおけるポップアートの広がりと日本の展開に関する比較文化的研究
Project/Area Number |
25770043
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
池上 裕子 神戸大学, その他の研究科, 准教授 (20507058)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | ポップ・アート / 美術史 / 比較美術史 / 戦後美術 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、第二次世界大戦後の国際美術シーンにおけるポップアートの広がりと、その日本における展開を、比較文化的な見地から考察するものである。今年度は、これまでの聞き取り調査や作品・文献調査に基づいた研究成果を、2015年4月にアメリカのミネアポリスにあるウォーカー・アート・センターで開催された『International Pop』展の日本セクションの展示に結実させることができた。大規模な国際展である本展は、1960年代の国際的なポップアートの広がりを検証するもので、そこに日本の美術館や慶應大学のアート・リサーチ・センターから借用した作品や資料を展示することで、戦後日本美術のプレゼンスを大きく示すことができた。この成果は今後の当該分野の研究が進んでいくにあたって、大きなインパクトを持つと思われる。 本展に合わせて刊行された図録においても、"'Drink More?' 'No, Thanks!': The Spirit of Tokyo Pop"と題した論考を寄稿したほか、"Round Table: Pop and the Traveling Image"という座談会形式のエッセイにも共著者として参加した。研究に関する口頭発表としては、4月に『International Pop』展のオープニングに合わせて開催されたシンポジウムに参加したほか、11月に神戸大学とベルリン自由大学との共催で開かれた共同研究ワークショップにおいてもマース・カニングハム舞踏団について発表した。 その他の研究成果としては、2015年9月に中央公論美術出版から刊行された『油彩への衝動』に白髪一雄に関する論文を出版したほか、同12月には単著『越境と覇権:ロバート・ラウシェンバーグと戦後アメリカ美術の世界的台頭』を三元社から出版した。
|
-
-
[Presentation] "Internationality of Pop"2015
Author(s)
Hiroko Ikegami, Darsie Alexander, Erica Battle
Organizer
"International Pop: Opening-Day Talks"
Place of Presentation
Walker Art Center
Year and Date
2015-04-11 – 2015-04-11
Int'l Joint Research / Invited
-
-
[Book] "International Pop"2015
Author(s)
Darsie Alexander, Bartholomew Ryan, Hiroko Ikegami
Total Pages
pp.395(pp.165-180, pp.194-201)
Publisher
Walker Art Center
-
[Book] 『油彩への衝動』2015
Author(s)
蜷川順子、アンシア・カレン、池上裕子ほか
Total Pages
pp.330 (pp. 283-304)
Publisher
中央公論美術出版
-
-