2013 Fiscal Year Research-status Report
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25770080
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
望月 和歌子 (宮本 和歌子) 京都大学, 文学研究科アジア研究教育ユニット, 研究員 (60638196)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 日本近代文学 / 比較文化 |
Research Abstract |
江戸川乱歩が生前に蒐集していた膨大な冊数の書籍について、特に日本古典籍に重点を置 き、それらの書誌および、江戸川乱歩の創作活動に及ぼした影響と追究する計画であった。しかし、江戸川乱歩のとある短編作品に関して、多大な影響を及ぼしたということが 比較的広く認知されていた日本の小説以上に、強いヒントを与えていたことが窺える海外 の小説が存在することが判明した。しかも、その海外小説が、乱歩の短編作品に及ぼした と考えられる影響とは、乱歩の当該作品の仕上がりを稚拙にしていると指摘されてきた展開に、もっとも強く反映されている。稚拙な仕上がりという評価は、乱歩の短編を、犯罪譚を描いた小説として見た場合に下されているものだが、元となるアイディアを与えた海外小説のような仕上がりを目指していたとすれば、稚拙な仕上がりという従来の評価を 覆すこととなると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
江戸川乱歩の旧蔵書保管先に赴いての書誌調査が行えず、また、予想外に得られた知見を まとめた論文に関しても、当該年度中に投稿が実現できなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
先述の新知見に関する論文の投稿、及び査読通過を経ての論文発表を、可能な限り速やかに実現する。また、実地の書誌調査を、高頻度で行う。この後者の方策は、本研究課題に支障をきたしかねない外的事情が発生する可能性があるという理由もあるためで、特に重要である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
江戸川乱歩の旧蔵書に含まれており、なおかつ希少性が高いことから探求していた、The Works of H.G.Wells 全28冊が古書店目録に掲載され、次年度を待たずに早急に確保しておく必要があったため。 書籍購入費を前年度分に前倒しし、残りは、旧蔵書調査のための旅費に充当することを第一と考え、使用する予定である。
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