2017 Fiscal Year Research-status Report
１９世紀英米間における戯曲出版と流通－Samuel French社を中心に－
| Project/Area Number |
25770110
|
|---|
| Research Institution | Kushiro Public University of Economics |
|---|
Principal Investigator |
松浦 愛子 釧路公立大学, 経済学部, 准教授 (70457919)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2019-03-31
|
| Keywords | トランスアトランティック / サミュエルフレンチ社 / 上演権 / 英米著作権法 / 再版 |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、一国の法的制度の枠組みを超えて機能した文学作品の出版と流通のネットワークを明らかにするための第一次資料の調査を行なった。具体的には、米国シカゴ市の公文書館(National Archives)において、速記使用による英国から米国への違法コピーに関する組織的事件を報じた新聞記事の裏付け調査を行なった（８月）。
また、英国ロンドン市の大英図書館とサミュエル・フレンチ社アーカイブにおいて、資料収集を実施した（２月）。その結果、同社が書籍の販売に加えて、上演権から高い収益を得ていたことが社の会計簿から明らかになった。これにより、国際的な著作権法の状況の変容に柔軟に対応した出版会社の運営形態の実相を立証できる。
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定通り、英米両国における資料調査を行うことができ、研究成果をまとめることができた為、順調に進展していると判断した。
|
| Strategy for Future Research Activity |
最終年度となる本年度は、研究成果を学会発表および、論文として発表することが課題となる。具体的には、国際、国内学会においての口頭発表と、研究論文の刊行が確定している。
|
| Causes of Carryover |
資料調査費の一部を学内研究費で賄った為、次年度使用額が生じた。
|
