2015 Fiscal Year Research-status Report
亡命ロシア文学の帰還とその受容-ディアスポラ・トラウマ・視覚文化
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25770126
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
中野 幸男 同志社大学, グローバル地域文化学部, 助教 (40640800)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 亡命 / サミズダート / インターネット / グレープ・ストルーヴェ / ジョージ・オーウェル |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度はロシア語論文が2点、ロシア語の口頭発表が1件、英語の口頭発表は2件。最初のロシア語論文は、ロシア連邦ペンザで2015年9月24-26日に行われた第3回学術実践国際会議「ジャーナリズムと文化」にて代理発表された「インターネットのメタファーとしてのインターネット」という論文で、会議の後に出版された論集に採録された。二番目の論文は、ニューヨークのロシア語雑誌New Reviewの第282号に収録された論文「グレープ・ストルーヴェの書簡より」である。ロシア語の口頭発表は、4月26日に中国・西安で行われた中国ロシア文学研究協会の年次総会及び国際会議「グローバリゼーションの状況におけるロシア文学と文化」にて発表された「アリアドナ・トィルコヴァ=ウィリアムスとグレープ、ピョートル・ストルーヴェ」である。英語の口頭発表は最初のものが幕張で行われたICCEESにて8月8日に発表された「Aleksander Bacherac in his correspondence with Russian emigre writers」である。もう一つは、アメリカ・フィラデルフィアにて行われたASEEESにて11月20日に発表された「Utopian Imagination in Russia and the West in the 1950-1960s in the Correspondence of Gleb Struve and Russian Emigrant Writers」である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度はロシア語論文において研究計画上のテーマのうち、視覚文化に関わる発表を行った。英語、ロシア語ともに国外の発表が主であり、特に中国ではほぼ毎年、アメリカでも2009年以降ほぼ毎年ASEEESには参加している。テーマも隔年ごとにテーマを配当して発表していたため、ディアスポラ・トラウマ・視覚文化に関する論文は最低限は一通り書いたことになる。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度は確認事項、これまでのディアスポラ・トラウマ・視覚文化に関するテーマをこの4年間の新たな研究状況に合わせながら、確認するとともに、これまで続けてきた国外での研究発表活動を続けつつ、今後の科研費テーマへと発展させる準備とする。
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Causes of Carryover |
2015年10月に同志社大学に助教として就任後、個人研究費が使えるようになったため、主な旅費はそちらの費用で賄ったため、残額が生じている。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今後の旅費、特に11月のASEEES発表のためのアメリカ出張旅費にまわす。
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Research Products
(5 results)