2016 Fiscal Year Research-status Report
多角的な観点に基づく同時通訳者の通訳プロセスの定量的な分析
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25770146
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Research Institution | Tsu City College |
Principal Investigator |
笠 浩一朗 三重短期大学, その他部局等, 准教授 (40397451)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | アノテーション / コーパス分析 / 同時通訳 / 機械翻訳 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は、同時通訳データベースの「日英通訳データの対話データ」に対して、高度なアノテーション情報として、「単語・音素単位の時間情報」と「高度な言語情報」を実施しする予定であったが、一部は予定どおり終わらなかった。 単語・音声単位の時間情報の付与では、現在の同時通訳データベースには単語単位で開始と終了時間が付与されているため、それをもとに音素単位の時間情報を付与した。音素単位の時間情報の付与には、音素データと音声波形データの対応関係を付与するツールを利用して自動的に実施した。音素データ(読みデータ)は、人手により修正を加えた。 高度な言語情報の付与では、日本語データには依存構造解析器Cabochaと節境界解析器を用いて実施した。また、英語データには依存構造解析器RASPと構文構造解析器を用いて付与した。 付与したデータには誤りが含まれており、人手による修正の必要があるため、既存のテキスト編集用のソフトウェア等を利用して、修正した。 昨年度、これまでに作成した同時通訳データを利用して、多角的な観点から英日同時通訳者をタイプ分類する研究を実施し、日本通訳翻訳学会の年次大会において発表を行い、参加者から多数の貴重なご意見を得ることができたので、本年度は、日英方向での同様の研究を進めて研究発表する予定であったが、予定どおりデータ作成が終わらなかったため、科研に研究機関の延長申請を行い、来年度当初の目標まで研究を完了させる予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究課題の最終年度である2016年度に、研究者の家庭の事情で研究を目標まで終わらせることができなかったため、科研の研究期間の延長を申請し、承認された。 2016年度末には、アノテーション作業を再開できたため、来年度末までに研究目標まで到達する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題の最終年度である2016年度に、育児等の事情で研究を目標まで終わらせることができなかったため、科研の研究期間の延長を申請し、承認された。 今年度は、最終年度として9月頃までにコーパス作成の完了し、3月末までに研究成果を学会で公開していく予定である。
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Causes of Carryover |
育児及び妊婦の産前・産後ケアのために、本研究課題を進めるための時間を取ることができなかった。特に、前記の事情から遠方への出張は見合わせたため、旅費での支出は発生しなかった。さらに、コーパス作成においても、学生を雇用して一部進めたが、予定どおりには実施できなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
昨年度末に、妻の体調も回復してきており、本年度は本研究課題の研究に多くの時間を割ける予定である。遅れを取り戻すために、コーパス作成の学生雇用を増やすとともに、積極的に国内外の学会で発表する予定である。また、論文をまとめるための資料として、図書の購入も予定している。
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