2018 Fiscal Year Annual Research Report
Survey research on the relation between the semantic feature and geographical distribution of Japanese dialect ideophones
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25770170
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Research Institution | Nagoya Gakuin University |
Principal Investigator |
川崎 めぐみ 名古屋学院大学, 商学部, 准教授 (60645810)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 方言オノマトペ / 言語地図 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、あるオノマトペが複数の意味・用法をもつとき、その意味・用法が地理的にどのように分布するのか、また意味・用法の特徴がその分布とどのように関連するのかを明らかにするためのものであった。方言オノマトペの地理的な分布については、ある意味を表すオノマトペがどの地域に分布しているのかという語形の分布を示した言語地図がいくつか存在するものの、多義的なオノマトペの意味の分布は明らかにされてこなかった。また、各種方言辞典などで点的に報告されてきたが、統一的な調査票で調査することで面的な分布を表した言語地図を作成するとどうなるのかがわかっていなかった。本研究は、こうした状況を受けて全国の多義的な方言オノマトペの意味・用法の分布を調査し、言語地図を作成、そして意味・用法の派生や伝播と分布の形に一定の関連がありそうだという結論に至った。具体的には、ある複数の意味を持つオノマトペについて、派生後の意味・用法を持つ地点は、派生元の意味・用法が存在する地点のうちに存在し、使用の中心地を形成している語があるという点が指摘できる。 2019年度(最終年度)は、全国アンケート調査のとりまとめ、データの入力を終えたものについて、Illustratorを用いての言語地図化を行った。言語地図は86枚作成した。地図化ののち、その結果については、日本方言研究会の第107回研究発表会発表にて「多義的オノマトペの意味・用法に関する全国分布調査結果の考察」と題して学会へ報告し、さらに報告書『多義的オノマトペの意味・用法に関する全国分布調査結果の考察』の作成を行い、協力市町村の担当部署、方言・オノマトペ研究者へ報告書を発送して研究成果を公開した。
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