2014 Fiscal Year Research-status Report
複言語環境下の包括的言語教育:日本人学校における日本語・外国語・現地語教育
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25770196
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Research Institution | Nagoya University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
武井 由紀 名古屋外国語大学, 外国語学部, 講師 (80620533)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 複言語 / 複言語教育 / 言語教育政策 / 帰国子女 / 日本人学校 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は本研究の目的を達成するために以下の研究活動を行った。
(1)前年度までの準備作業を受けて、「帰国子女の三言語能力の測定」としての「帰国子女の三言語能力の測定準備」のための具体的な測定項目を選定し、母語としての日本語、外国語としての英語、現地語としてのフランス語、以上三言語テストを作成した。また、全体の言語適性を調査するための言語適性テストも作成した。 (2)「日本人学校の実態調査」の準備作業の一環として、インフォーマントの言語生活状況把握のための調査協力者アンケートと、「三言語教育の調査準備」調査シートとして、日本人学校の語学教育担当者に対して行う調査票の作成も行った。 (3))「日本人学校の実態調査」としての「日本人学校への調査協力依頼」を行い、計画していたパリ日本人学校での実施が諸事情により困難であったため、結果としてブリュッセル日本人学校において平成27年2月に「三言語教育の実態調査」を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度取得していた産前産後の休暇および育児休業の取得に対して、補助事業期間の延長申請が本年度に認められたことを受け、実質的には研究計画の初年度および次年度の一部で予定していた準備作業と研究活動を本年度に実施することができたため、昨年度の遅れを取り戻すことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度の研究進捗状況から、当初計画していた「帰国子女の三言語能力の測定」と日本人学校における「三言語教育の実態調査」の実施時期を前後させ、先に日本人学校での調査が一段落したが、他の教育機関での調査の可能性、有用性も検討するべきだと考えている。今後はまず調査結果の集計と分析を進めること、並びに帰国子女の三言語能力の測定が実施できるよう、準備作業と研究活動を継続する。
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Causes of Carryover |
昨年度の研究進捗状況から、当初計画していた「帰国子女の三言語能力の測定」と日本人学校における「三言語教育の実態調査」の実施時期を前後させ、先に日本人学校での調査を行ったことで当初予定との差額が生じている。またそのため次年度に「帰国子女の三言語能力の測定」を実施予定であることから、次年度も引き続き助成金が生じる。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
日本人学校における三言語教育実態調査の分析、帰国子女の三言語能力の測定、及び三言語間の能力分析にかかるものが主な使用計画であるが、他の教育機関における調査の可能性、有用性も検討するべきだと考えていることから、状況および分析結果等に応じて複言語環境である他機関における更なる言語調査実施の可能性も否定できない。
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Research Products
(1 results)