2014 Fiscal Year Research-status Report
廃棄物リサイクルのグローバル化とそのインパクトに関する研究
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25770297
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
波江 彰彦 大阪大学, 文学研究科, 招へい研究員 (40573647)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 廃棄物 / リサイクル / 集団回収 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の目的は,日本と台湾を主な研究対象として,廃棄物リサイクルのグローバル化とそのインパクトについて追究することである。2014年度は,研究開始当初に設定した4つの研究テーマのうち,主に「国際資源循環や廃棄物リサイクルにかかわるアクターに関する研究」と「台湾における廃棄物リサイクルの進展に関する研究」に取り組んだ。その成果の概要を以下に記す。 1.計量的手法を用いた集団回収への影響要因に関する分析 町内会や子ども会などの住民団体が中心となって定期的に資源ごみを回収するリサイクル活動である集団回収に影響を与える要因について,大阪府を対象地域としてPLS回帰を用いて分析した。分析の結果,(1)地域の経済的・社会的ステータスがある程度集団回収に影響を与えていること,(2)1人当たり集団回収量は農村的性格の強い地域において多く,都市的性格が強い地域において少ない傾向にあること,(3)集団回収奨励金が高い地域において1人当たり集団回収量は多く,行政が古紙収集を実施している地域において1人当たり集団回収量は少なくなる傾向にあること,などを明らかにした。 2.台湾調査 2014年8月に台湾・台北において調査を実施した。主として,台湾および台北市の廃棄物政策に関する資料について調査した。また,国立台湾図書館においては,日本統治時代の廃棄物処理事業が戦後から現在に至るまでの台湾の廃棄物政策にどのような影響を与えているのかについて追究するために,日本統治時代の資料を調査した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の研究計画がやや課題であった。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度となる2015年度は、研究開始当初に設定した4つの研究テーマのうち,研究が遅れている「国際資源循環のアクターネットワークに関する研究」および「台湾を軸とした国際資源循環に関する研究」を重点的に進めていく。
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Causes of Carryover |
諸事情により,当初予定していた台湾調査や国内調査を取り止めたため。また,2014年度中に実施する予定であったアンケート調査を次年度に延期したため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
アンケート調査については,2015年度前期に実施する予定である。また、2015年度は台湾調査ならびに国内調査を当初予定よりも多く設定し,前年度に取り止めた部分も含めて調査を進める。
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Research Products
(2 results)