2014 Fiscal Year Research-status Report
西アフリカのクルアーン学校とタリベの動態と生活戦略に関する文化人類学的研究
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25770312
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Research Institution | Research Institute for Humanity and Nature |
Principal Investigator |
清水 貴夫 総合地球環境学研究所, 研究部, プロジェクト研究員 (10636517)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | アフリカ子ども研究 / アフリカにおけるイスラーム教育 / 人類学における統計調査 / 海外における研究発表 / 研究者とNGOの協働 |
Outline of Annual Research Achievements |
2014年度は、2013年度に引き続き2度目のストリート・チルドレン統計調査を実施した(2014年8月)。これら2度の調査の暫定結果は第13回、第14回アフリカ教育研究フォーラム(同年4月(大阪大学)、10月(総合地球環境学研究所))において報告した。 本年は3件の国際的な場における研究発表を行った。国際民族学人類学連合研究大会(同年5月)では共同企画者として "Learning of/with children: anthropologist at "school"を組み「Is the problem of "street-children" is a "social problem" or a phenomenon on the urban space? Looking through anthropologist on NGOs (Ouagadougou, Burkina Faso)」を発表した。在ブルキナファソ大使館における研究会を企画(亀井伸孝氏と共同)、発表(同年8月)、ヤウンデにおける「ヤウンデ・フォーラム」(科研費・基盤S(代表・大田至))では「Becoming Muslim in a modern educational system in Burkina Faso: A challenge of Coranic school and 'Franco-Arab'」を発表した。 また、9月には、日本子ども学会において特別セッション「文化的・社会的環境で育つ子ども-アフリカ子ども学の試み」においてパネリストを務め「ストリート・チルドレンから「アフリカ子ども学」を考える」を発表、その際の発表は同名のタイトルで2015年3月に『Child Science』誌に掲載された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2014年度には当初より予定していた2度目の統計調査が完了し、調査データの整理、分析が開始できている。 研究発表に関しては、今年度は口頭による発表が中心であったが、国際学会での発表や国際シンポなど大小3ヶ所の国際的場での研究発表ができた。
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Strategy for Future Research Activity |
2015年度は本科研費の最終年度にあたり、調査データの補完、および、特に論文執筆を中心とした成果発表を行う予定である。 まず、調査データの補完に関しては、2015年10月に予定しているブルキナファソ調査において、「ストリート・チルドレン」本人たちへの聞き取りや現地NGO、管轄官庁における文書の収集を行う。 成果発表に関しては、本調査の結果を『アフリカ研究』への投稿、これまでの「ストリート・チルドレン」研究をワーキングペーパーの形にまとめていく予定にしている。また、アフリカ学会(2015年5月)での口頭発表とワガドゥグ・セミナー(学振ナイロビオフィスと総合地球環境学研究所(所属先)の共催)における口頭発表を行うことを決めている。
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Causes of Carryover |
2014年度は海外出張旅費と現地での調査必要経費に使用したが、旅費、調査経費共に当初見積もりよりも安価に済ますことができたため、残額を2015年度への繰越とした。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
残額は書籍費と国内で行われる研究会参加費に充当する予定である。
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