2013 Fiscal Year Research-status Report
日本近代法の台湾法に対する影響に関する法史学的研究―行政救済法を中心に―
Project/Area Number |
25780003
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
小野 博司 神戸大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 准教授 (70460996)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | 外地 / 台湾 / 朝鮮 / 行政救済 |
Research Abstract |
今年度の成果として、前年度までの研究と併せて『神戸法学雑誌』第63巻第1号に「植民地台湾における行政救済制度の成立―訴願法施行の経緯を中心に―」を、『阪大法学』第63巻第3・4号に「植民地朝鮮と行政救済制度」を公表した。前者は、申請書において掲げた今年度中の2つの課題のうち、「訴願法延長施行の実態」を解明したものであり、またもう1つの課題である「救済の実態の解明」についても概要を示したものである。後者は、想定していた以上に今年度の研究が順調に進んだことをうけて、当初次年度の課題であった「台湾外(朝鮮・日本)における改革論の分析」に取り組み、その一部を明らかにしたものである。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
「研究実績の概要」で述べたように、本研究は当初の予定以上に進展しているものと考える。第一の要因は、当該研究を申請してから採択されるまでの期間の国内資料調査において重要な資料を発見することができたことにある。またこの期間に学内資金を得て台湾での資料調査を行うことができたことも研究の進展を促した。それゆえ本年度においては当初次年度以降の課題としていた点についても研究を行い、成果を公表することが可能になった。
|
Strategy for Future Research Activity |
これまで研究が順調に進んでいることから、申請書通りに次年度の課題である「日本統治期の台湾内外における改革論の分析」に取り組み、国内外の資料調査を積極的に行って成果を公表したいと考えている。ただし本年度中の課題であった「救済の実態」については、出願者の経歴等に関してより詳しく明らかにできる余地が残されているため、調査を継続して行っていきたい。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
「現代までの達成度」において記した理由から研究が当初の予定よりも順調に進んだことをうけて、当初翌年度の課題であった「台湾外(朝鮮・日本)における改革論の分析」に取り組んだためである。 植民地時代朝鮮の行政救済法制に関する資料調査や関連する書籍を購入した。
|
Research Products
(2 results)