2016 Fiscal Year Annual Research Report
Institutional and Political Aspects of Financial Stability Policies: the Case of Europe
Project/Area Number |
25780123
|
Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
神江 沙蘭 関西大学, 経済学部, 准教授 (90611921)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 国際政治経済 / ヨーロッパ統合 / EU / ユーロ危機 / 金融ガバナンス / 金融規制 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究期間全体を通じ、欧州におけるマクロ経済政策や金融監督政策等の連携の不完全性が金融安定性に与える影響を分析し、世界金融危機やユーロ危機を経て、どのレベルでの制度的な変化があったか、危機対応の内実を規定した要因は何か等について分析した。国内外での学会発表として、2013年11月に日本EU学会で報告、2015年10月に日本国際政治学会研究大会で報告、2014年3月と2016年4月(2016年が最終年度)にヨーロッパ研究協議会(Council for European Studies)で報告を行った。主な成果物として、2014年の『日本EU学会年報』第34号に掲載された単著論文「EMUの形成と金融安定化政策―分断された政策過程と今後の行方」、2017年に出版予定の『国際政治』第189号に掲載予定の単著論文「金融危機後の改革と政治:ユーロ圏におけるドイツ」がある。現在、出版予定の単行本原稿(和文)の修正を進め、海外の出版社との契約に基づき英語での単行本原稿の執筆も進めている。 最終年度のその他の研究活動として、5月11日に神戸大学にて、ジャンモネCoE(Jean Monnet Centre of Excellence)国際ワークショップで研究報告し、欧州統合の将来について議論した。さらに外務省総合外交政策局政策企画室の有識者会議コアメンバーとして、国際政治経済分科会の企画を担当し、近年の国際政治経済での変化や今後の方向性について議論を行い、報告書作成準備を行っている。3月にはドイツ、ベルリン社会科学研究センター(WZB, Berlin Social Science Center)で客員研究員として「グローバル・ガバナンス」研究グループに所属し、研究発表、資料収集、インタヴュー調査を行った。また3月31日に、ヨーロッパ統合史フォーラム(於早稲田大学)にて研究発表を行った。
|
Research Products
(3 results)